灰谷兄弟の姉3 (ページ4)

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蘭「A、いれていい…？」

「う、うん、優しくして…」

蘭「いや、一気に入れるから」

ピアッサーのカチカチする音が聞こえてきて、恐怖で身を縮こめる

竜胆手を握っていたけど自然と力が入ってく

「竜胆っ」

あまりの恐怖に目の前にいる竜胆に抱き付くと蘭に寄って手を引かれる

蘭「怖いならせめて俺の方抱きついてくんね？
開けにくいんだけど」

蘭は私を横抱きにするような形で再度抱き上げる

蘭「はい、開けっから」

耳にピアッサーの針が当てられてこれでもかというくらい心拍数が上がる

針の方を見ないよう蘭の肩に顔を埋めて、強く抱き付く

蘭「お前やっぱビビってんじゃん」

「これは違うの！」

蘭「じゃあ開けっから
カウント入れてほしい？」

「う、うん…」

蘭「竜胆カウント」

竜胆「兄貴、それくらい自分で言えよ」

蘭「いいから、早く」

竜胆「3.2」

「竜胆っ！10から！」

竜胆「はあ？お前めんどく「お願い！」」

竜胆はため息をつくと10から数え直してくれる

プルプル震えていると蘭が頭を撫でる

蘭「A、こんなの一瞬だから」

「うん…」

そしてついて3秒前のカウントになった

竜胆「3.2……1」

ガシャン！！

耳元で大きな音が鳴って、体を大きく震わす
でも思った以上に痛みがない…

というか全くない

蘭が最後の方調整をするために何やら耳元でいじっただけ

「え？？蘭？竜胆？」

蘭の肩から顔を上げて2人の方を見ると

蘭「もう開けたけど？」

「え？本当に？？」

竜胆「ああ、ほら」

竜胆が目の前に出してきたのは使用済みのピアッサー

震える手で耳を触ると、確かについているけどピアスってこんなに痛みがないもの…？

竜胆が鏡を持ってきて私に見せると、可愛いらしいピアスが耳元についていた

「可愛い！！」

竜胆「気に入った？」

「うん！！」

竜胆「ん、おいで」

竜胆が腕を広げたためその中に勢いよく飛び込む

竜胆「でもさ、Aまだ気づかねえの？」

竜胆は私の耳元を覗き込んでクスクス笑いながら新しくついたピアスを触る