灰谷兄弟の姉3

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首元に腕を回され引き寄せられるとその人の胸元に頭がトンと当たる



上を見上げると、顔には大きな傷跡



「え！？わ！！カクちゃんだ！！
久しぶり！」


久しぶりに会えたその人に対して嬉しさで後ろを振り向きギュッと抱きつく


「こんな所でどうしたの！！」


鶴蝶「それはこっちのセリフだから」


「でも久しぶりに会えて嬉しいなあ」






緩む頬を抑えにきれない



首元に回されたカクちゃんの腕に抱きつくともう片方の手で頭を撫でられる


鶴蝶「で、Aは何してんの？？」


微笑んでいた顔が一気に鋭くなる


「お、お食事会？」


鶴蝶「は？そんなわかりやすい嘘ついて」



「違う！本当に私はそう言われてきたの…」






カクちゃんの目をじっと見つめるとため息をつく


鶴蝶「たしかにお前の嘘はわかりやすいもんな」


さっきまで険しくなっていた顔を緩ませてまた頭を撫でる


「カクちゃんはなんでここにいるの？」


鶴蝶「お前には到底わかんない大事な話してたんだよ」


「何かバカにされてるみたい…」


鶴蝶「してんだけど？」


カクちゃんは笑いながら膨れた私の両頬を片手で挟んで潰す




「A、あっち見てみ」


カクちゃんに首をグイッと横に向かされて見た先にいたのは


「うっ…イザナくん…」


遠くの席にイザナくんが座っているのが見えた
思わず顔を歪める


鶴蝶「イザナが今の顔見たら落ち込むぞ」


この気持ちをどうすることもできずカクちゃんの腕に頬を寄せる


「あ、あのどう言う関係？」


そういえば先輩と話してる途中だった
困った顔で先輩が聞いてくる

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