不老不死 (ページ30) - 小説/夢小説

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「相変わらず頭が回るやつじゃな。」

「あなたほどではありませんよ。ネテロ会長。」

「よく言うわい。」

合格者たちは卵を沸騰したお湯が入った鍋に入れ、それを食した。

ゴンがトードーに卵を分け、彼は美食ハンターを認め一件落着をなった中、私はひたすら茹でていた。

「お、おいルル…そろそろ上げた方がいいんじゃないのか？」

「ん？そうなのか？」

レオリオに言われた孫を上げ、一口食べてみるが卵を茹ですぎたせいで硬くなっていた。

私はゆでるだけの料理すらできないのか…。

無様なありざまに落ち込んでいると横から卵が出てきた。

「…キルア？」

「俺の分けてやるよ。」

キルアの言葉に甘え、私は一口もらった。

私の卵とは違い、柔らかくとてもおいしかった。

「ありがとう、キルア。」

「別に…。」

キルアは照れ臭いのか顔をそらした。

可愛い奴だ。

三次試験会場に向かうため飛行船に乗った私は、自分の卵を見た。

「これは硬すぎるな…。キルアの卵みたいに美味しかったらよかったのに、残念だ。」

そう呟いた時、私の手にあった卵がなくなった。

横を見ると笑みを浮かべたヒソカが立っていた。

「ヒソカ、どうしたの？」

「ボクが食べてあげるよ★」

「でもそれ美味しくないよ。」

「いいよ、それはもう知ってるから♦じゃあね♥」

ヒソカが私の卵を持って離れていった。

そう言えばヒソカがどんなにまずくても私の料理を食べてくれたな。

「あの頃が懐かしく思うよ。」

そう呟き私もその場を去った。

「くく…♥昔と変わらずルルは料理は下手だ♥それでもボクはなぜか食べたくなる…♥」

美味しいとは言えない彼女が茹でた卵を食した。

少し昔のことを思い出しながら。