#13 ページ13
私が二人の間に割って入るとヒソカは私の方を驚いた顔をして振り向いた。
「…もしかしてルルかい…？」
「そうだよ。久しぶり、ヒソカ。」
「一体どこで何をしてたんだい♥」
「話はあと。まずはゴンを離してあげて。」
私がそう言うとヒソカはゴンの首を掴んでいた手を離した。
首を捕まれ息ができていなかったため盛大にむせているゴンの元へ近寄る。
「大丈夫？ゴン。」
「だ、大丈夫…ありがとう、ルル。」
ゴンを安心させようと頭を撫でようと手を伸ばすがそれは叶わず、後ろからヒソカに腕を引っ張られた。
私はその行動に首を傾げるが、ヒソカは私の腕を離し、ゴンの前にしゃがみニッコリと笑った。
「安心して、君の仲間は殺しちゃぁいない♥彼は合格だから★」
そんなヒソカの顔をゴンは呆然と見ることしか出来なかった。
「うん★君も合格♥いいハンターになりなよ★」
ヒソカの言葉が終わると同時に通信ノイズが響き、彼の懐から出てきたのは一つの無線機だった。
私は興味を持ち無線機を覗き込む。
「ヒソカ、そろそろ戻ってこいよ。どうやら二次会場につくみたいだぜ。」
無線機から聞こえた声は変声期でも使っているかのようにどんな声がわかりにくかった。
「ヒソカにも友達ができたんだね。」
「何覗いてるんだい…★」
私の声は話している相手にも届いていたのか、無線機から驚きの声が聞こえた。
ヒソカは少し困った顔をして私を見ていた。
何かしただろうか…？
「ちょっとヒソカ、さっきの声…」
「OK♥すぐ行く★」
半場無理やりに通信を切ったヒソカはゴンに背を向け歩き出し、伸びているレオリオを担ぎ私の腕を掴んだ。
…ん？
「1人でも戻れるね？★」
ゴンが頷くのを確認したヒソカは「いい子だ…♥」と言い私の腕を引いて歩き出した。
ここで忘れては行けない、私の腕を掴んでいることを。
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作者名：noir | 作成日時：2020年5月22日 19時
