俺達は女忍びを捕まえた。【刀剣乱舞】 (ページ12)

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その12 ページ12

山を下って、この前の晩途中まで見えていた自分の陣営へ戻った。

「＿＿遅れて申し訳ありません、伝達に参りました。」

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「......やっと一人になれる...」

ついさっきまでよくわからない人達に常に絡まれている状態だったのがかなり応えたのか、一人になった瞬間にドッと力が抜ける

すると、先程陣営の中に居た忍びの仲間が私の所へ走ってきた。

「連絡だ、お前しばらく休めってよ。」

「...え、なんで......私なにかヘマしたっけ」

「多分今回の伝達が遅くなったことをかなり心配してるんだろうな、お前が疲れてるんじゃないかって。
お怒りじゃないからそこは安心しとけ。

ってことで一ヶ月くらいは好きに過ごせよ、殺されないようにな～」

急すぎる報告にどう反応すれば良いのかわからず立ち尽くしているうちに、仲間はすぐに陣営に戻ってしまった。

「休みって......何をして過ごせば...」

普段は商人として町の中を出歩いて人々から諸国の事情を聞いたり敵国の動きを聞いたりしているため、私の家は町の中心地に近いところにある。

任務を終えた後の唐突な長期休暇命令を受けやっとのことで家に戻った頃には、既に日は暮れて辺りは真っ暗だった。

質素な空間に敷かれた布団に倒れこむと、聞きなれない金属音がした。

それは自分の手首から発された音で、驚いて手首のあたりを見るとなんと付けた覚えの無い飾りがきらきらと光っていたのだ。

「なっ、なにこれ？！こんなものいつ...」

飾りをまじまじと見つめながら一生懸命に回想していると、あの晩、手刀をされてから目を覚ますまでの短い時間があったことに気がつく。

「まさかその時に私の手首につけたっていうの...？！

一体なんの目的で...」

あんな突飛な出来事が連続して起きなければ、さっさとこの飾りに気が付けたというのに！！

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「今頃は手首の飾りに気がついて焦ってる頃だな」

薬研はそう静かに言った。

「飾り？あの娘につけたのか？」

和泉守は薬研の方を見ながら驚く

「どうせ逃げるだろうと思って駄目元でつけてみたんだ。まさか上手くいくとは思ってなくてな」

あの飾りはここ(本丸)に帰ってきて取ってやらなきゃ外せない仕組みになっている

＿＿＿さぁ、どうする。