男士達は雄に目覚めた【刀剣乱舞】

味 ページ18

燭台切は、どうやら揚げ物を作っているらしい。




夜食に揚げ物...なんとも不思議な、というか、

彼らしくない、少し不健康気味の夜食である。





彼曰く「たまにはこういうのを食べたいよね」





...とのこと。






香ばしい匂いに我慢できず、思わず彼のところは近寄ると






燭台切「っ危ないだろう？！


揚げ物は油が飛ぶから、君は後ろに居てくれ」






私を片腕で制する






A「えー...そんなに心配しなくても大丈夫なのに」



燭台切「そういう事をいう人に限ってヤケドをしたりするんだよ、


ほら、もう出来上がったから下がってて」






彼は出来上がったものを皿に移し、再び椅子に座った私に出してくれた。


私は「待ってました！」と言わんばかりにそれにがっつく。






燭台切「よく噛んでね、あと食べ過ぎは良くないから」




A「相変わらずお母さんだね〜、

...んー！美味しかった！！」






あまりの美味しさに、秒で食べ終わってしまった。






燭台切はその様子を見て、すくっと立ち上がりこちらへ来る







A「...？どうしたの？」





燭台切「口に付いてる、取ってあげるよ」







少し紅潮している様子の彼は、そのまま私に顔を近づけ＿＿









口元に舌を這わせた









A「っ、なにしてるの...？！」



燭台切「口についてたから、取っただけだよ」



A「そ、そう、ありがと...」







そうは言ったものの、彼は一向に顔を離す気配が無い。








燭台切「...ねぇ、主」





A「なに？」






燭台切「僕は君のお母さんじゃない。









＿＿＿男の、付喪神だよ。」









視線をがっちりと合わせたまま、彼は静かにそう言った









卓上に置かれた日本酒は、既に栓が空いていた

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