男士達は雄に目覚めた【刀剣乱舞】

傷 ページ13

ある日の晩、久しぶりに縫い物をしていると






A「痛っ」






糸切りバサミで少し深く指を切ってしまった。




その時はティッシュでなんとかしようとしたが、なかなか血が止まらず、仕方なく救急箱をとりにいくことにした。







取りに行く途中で、薬研とばったり会う。







薬研「お、なんだ大将。こんな夜更けに...


...どうしたんだ、その傷」






最初の方は普通に話していた彼だったが、

私の指を見た途端、表情が少し曇る。







A「ちょっと切れただけ、大丈夫だよ〜」



薬研「見せてみろ、本当に大丈夫かどうか確かめてやる」







薬研は私に有無を言わせずに手を取り、血を抑えていたティッシュを剥ぎ取る。







薬研「結構深く切れてるな。


どおりで大将から鉄っぽい匂いがした訳だ


俺が手当てしてやる」



A「えっ、いいよいいよ、自分でできるし！」


大将「はいはい、黙って座ってな」






薬研は私の手を取り、傷を看てくれた。







薬研「...血が止まらねーな、どんだけ深く切ったんだ」



A「こんな小さい傷、大丈夫なのに」








私がそう言うと、私の手を握る薬研の手に少し力が入る。








薬研「そうか、こんな小さい傷...か。」


A「薬研？」








彼は私の傷口を自身の口へ近付け＿＿＿









A「ッいた...」









傷口から流れ出る血を吸い取った。

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