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大きい手に自分の手を掴まれる。
スルリと指が入って来て、その感覚がわたしをぞわっとさせた。
(一人)「そんなつもりは…なかったんですぅ…」
情けなく語尾が薄れていく私の声に、
光忠先輩は少し困った微笑みをしつつも
私の手を掴んだまま境内に入って行ってしまった。
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鶴丸「おー…光坊、来客は誰………
君、あの時の…」
その声にはっとして顔を上げると、
あの青年が驚いた顔をして私を見つめていた。
光忠「あー、なるほどね」
と、光忠先輩は何かを把握したようにため息をつくのだった。
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光忠「ってことは、(一人)ちゃんが前から来てたこの神社に、たまたま鶴さんがいたってことね。
…で、鶴さんが度々イタズラを仕掛けてた、ってことか。」
鶴丸「まぁ、そういうことだな。」
会話を続ける二人を見て、思わず疑問に思っていたことが口から飛び出た
(一人)「あのー…お二人はどういった関係で…?」
二人は顔を見合わせた後、先程より少し神妙な顔つきになって、
光忠「(一人)ちゃん、ここからいう話は、なるべく他の人には言わないでもらいたいんだけど、大丈夫?」
(一人)「はい、大丈夫です、、」
まさかこのあと、とんでもない昔話が始まるとは露知らず、私は比較的呑気に構えていた。
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光忠side
僕たちは昔、付喪神だった。
審神者の元で刀を振るい、歴史を改変しようとする遡行軍たちから歴史を守っていた。
だが、突然遡行軍は消え、本丸は不要となってしまった。
そこで、刀剣男士に与えられた選択肢は二つ。
このまま神として、土地を見守るものとなるか
それか、
かつて付喪神だったころの記憶を持ったまま人間へと生まれ変わり、現世で生きるか
という二択だった。
たいていの男士は後者を選んだが、
鶴さんはなぜかそのまま土地神になることを選んだ。
ちなみに、刀剣男士に再開したのは、鶴さんが初めてである。
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(一人)side
光忠「…っていう事なんだけど…。」
鶴丸「目が回ってるな」
(一人)「すいません、もう一度日本語でお願いします。」
鶴丸「日本語ってこれじゃないのか」
光忠「まぁ無理もないよね
これから慣れていけばいいよ」
鶴丸「まぁ、そうだな。
よろしくな、…っあぁ、名前を聞いてなかったな。
_きみ、名前はなんだい?」
(一人)「(一人)、です。」
私がそういうと、鶴丸さんは
鶴丸「よろしくな」
と言って微笑んだ。
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にわ(プロフ) - さらさん» ありがとうございます〜泣なんとか完結できました!鶴さん…来るといいですね!!祈ってます… (2019年12月3日 18時) (レス) id: 9ced130178 (このIDを非表示/違反報告)
さら - 完結おめでとうございます!! 凄くよかったです!!無事鶴丸さんと付き合えたぁ〜♪♪続編あるなんて嬉しいです!!これからも楽しみにしてます!!私のゲームにも鶴さん来て欲しい(泣) (2019年12月3日 18時) (レス) id: 8178d9f7d8 (このIDを非表示/違反報告)
さら - ありがとうございます!!お願いします!! (2019年12月1日 23時) (レス) id: 8178d9f7d8 (このIDを非表示/違反報告)
にわ(プロフ) - さらさん» リクエストありがとうございますー!了解です!膝丸さんと鶯丸さんですね〜! (2019年12月1日 23時) (レス) id: 9ced130178 (このIDを非表示/違反報告)
さら - さっそくリクエストいいですか??膝丸さんと鶯丸さんのお話書いて欲しいです!! (2019年12月1日 23時) (レス) id: 8178d9f7d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にわ | 作成日時:2019年10月18日 0時