十八 ページ19
(一人)「…はい、今日は本丸に行って指示書を
置いてくる予定ですけど」
長義「違う、そうではない。
君は審神者としてあの本丸に常に居るべきだ。
帰ろう、本丸に」
(一人)「でも、仕事はしなきゃいけないですよ
私はずっとそうやってきましたし…」
私がそう言うと、長義さんは溜息をつく。
長義「なぜ君はそこまで熱心に仕事に打ち込める？
審神者も給料はあるだろう」
(一人)「…少しでも、お金を貯めておきたいんです。
もちろんアホな彼氏の借金もそうですけど、、
もし、あの子達に何かあったり、
政府で何かが起こったりして、
お金が必要になったりしたら、なんて考えてしまうんです。
そんなことある訳ないのに、お金なんて然程関係ないものなのに。
…私だって、帰れるものなら、帰りたい」
ポロ、と涙が出る。
長義「そうか、君の本音を聞けてよかったよ。
では今すぐに本丸に戻るぞ。
返事は聞かん。君がなんと言おうと。
俺には君を本丸に押しもどす義務がある。」
長義さんは私の手を引っ張るなり、フロアの電気をすぐに消す。
刹那、目の前に本丸へのゲートが開く。
(一人)「ちょっと待ってっ…長義さん！！」
長義「待たない。」
長義さんは遠慮なくずかずかと本丸の門を通り、戸を開ける。
長義「おい！刀共！！！
君たちの主のお帰りだぞ！！！」
今までに聞いたことのないような大声を張り上げるな否や、男士達はすぐに玄関に集まる。
加州「えっ…主？！どうしたの、こんな早くに…
…仕事に、…戻らないの？」
そう尋ねる清光の顔は、なんとも切なそうなものであった。
私が口を開く前に、長義さんが答える
長義「君たちの主はもう仕事はしない
この本丸に常駐してもらう、これは決定事項だ。」
加州「ほ、ほんと…主…？」
そんな顔で聞かれてしまうと、「違う」なんて言えないではないか
(一人)「うん、もうあっちへは帰らないよ。
…これからも、よろしくね。この本丸で。」
そう言った瞬間、男士達は私に飛びつく。
平野「主！これから沢山お話しましょうね！
あなたが居ない間、いろいろなことがあったんですよ」
乱「あるじさん！今度ボクの髪かわいくしてよー！」
信濃「大将！懐入れてーーー！！」
みんなが騒ぎ立てる中、長義さんはただ優しく微笑みながら、私たちを見守ってくれていた。
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琴葵(プロフ) - 完結おめでとうございます！！！！面白くてイッキ見してしまいました。そして最終話で涙モノでした…！！続編の更新、心より応援しています！！どうかお体にお気をつけて！！！ (2019年12月26日 11時) (
レス) id: 35f7e92960 (このIDを非表示/違反報告)
にわ(プロフ) - やみつきドーナツさん» ありがとうございます〜！ちょっと変わった話にしようかな、って思ってたので、そう言ってくださるとめちゃくちゃ嬉しいです、、これからもよろしくお願いします！ (2019年12月18日 7時) (レス) id: dc9a723a5e (このIDを非表示/違反報告)
やみつきドーナツ(プロフ) - 凄いお話の設定が好きです！これからも更新頑張ってください！続き楽しみです！！ (2019年12月18日 1時) (レス) id: 944e7c1e1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にわ | 作成日時：2019年1月1日 18時
