その44 ページ17
久しぶりにお腹いっぱいに朝餉を食べてしまい、部屋に戻ってから眠くなってしまう。
「い、いやいや…朝からうたた寝なんて気緩みすぎで
しょ…？！」
そもそも私がここに居させてもらえるのは、私が用心棒としてここに雇われたからなんだと思い出す。
そうと決まれば、この本丸の構図をとことん知り尽くしてやろうと私は眠気を追い払い、動きやすい服を誰かに貸してもらおうと部屋を出た。
.
「もちろん、いいですよ！
今用意しますから、ちょっと待っててください！」
私は堀川さんの所を訪れ、内番服とよばれるものを貸してもらうことにした。
「はい！ どうぞ！
貸す…というか、僕何着かこれを持ってるので
どうぞ長い間使ってください」
「ええっ、それは流石に申し訳ないです」
そんなに長い間借りるのはちょっとなぁ…と思ったが、彼は2着ほど私に貸してくれた。
「でも、急にどうしたんですか？」
「本丸の建物がどうなっているのか、ちょっと確認し
ようと思って」
私がそう言うと、「なるほど…たしかに知っておいた方が便利ですもんね！」と笑った。
.
「おーい、これから万屋に行くけど一緒に……」
誰もいない忍びの部屋を覗いた鶴丸は、嫌な予感が頭をよぎる。
まさかまた本丸を抜け出したのかと考え、急いで外へ出た。
「あれ？ 鶴丸さん…外に用事でもあるのかな」
屋根の上にいた忍びの娘は、その様子を見ながら首をかしげた。
.
何やら急いでいる様子の鶴丸さんは、本丸の外へ出た後中庭や畑をウロウロとしていた。
誰かを探しているんだろうか？
「ま、いっか。
このまま続けよう。」
堀川さんから借りた服はかなり動きやすく、戦装束までもが動きにくい服装に思えてくる。
「しかし、本丸って本当に大きいな〜。
畑に中庭、大きな広間。
もし敵が侵入してきたとしても、どこかに追い詰められることは無いだろう。
それにしても…
「さっきから耳が痛いな…」
耳飾りをつけている部分が、ジリジリと痛む。
「どこに居るんだ」と言わんばかりに。
鶴丸さんの焦りの証拠だろうか？
私は本丸にいると言うのに…。
「鶴丸さんに一度顔を見せておいたほうがいいかな」
耳の痛みが少しずつ強くなっていくのに耐えながら、私は鶴丸さんを探した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 240人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にわ(プロフ) - クンミンさん» お話ができあがり次第更新しているので、一日に何度も投稿することになっていまってます…笑 前作から読んでくださってありがとうございます！ これからも本作品をよろしくお願いします！ (2021年2月5日 23時) (
レス) id: f389216039 (このIDを非表示/違反報告)
クンミン(プロフ) - 更新回数が何度もあってワクワクしながら読ませてもらってます。続編ありがたいです。また楽しみができて嬉しいです^ ^ (2021年2月5日 21時) (レス) id: fd1b39684c (このIDを非表示/違反報告)
にわ(プロフ) - Mikomikoさん» ありがとうございます！他作品でもリクエストしてくださって嬉しかったです...！なかなかリクエストにお答えできておらず申し訳ないです...泣 本作品もお楽しみくださいね！ (2021年2月3日 21時) (レス) id: ae673d749e (このIDを非表示/違反報告)
Mikomiko - 続編おめでとうございます！こういう感じの話を待ち侘びていました……(〃ω〃) (2021年2月3日 20時) (レス) id: 4ec99752b3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：にわ | 作成日時：2021年2月2日 15時
