とある神社の神主様。 (ページ2)

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二話ページ2

「じゃあお茶入れてくる。ちょっと待ってて」

そう言って立とうとした時、ドゴォンと大きな音がして森全体が揺れた。
それと同時に鈴姉は札を出す。
そして、"ソレ"に向けて言った。

鈴「あら、今日も来たの？」

そうだ。忘れていた…最も厄介な常連を。

《キャヒヒ！キャフフフ！》

自分よりも大きい背丈、布で隠れている顔。何より人間離れした高い泣き声の様な物と、体。

悠「ほんと、懲りないよねぇ…！」

妖怪だ…‼‼

それに気付いた僕と優月は直ぐに在る物を取りに行く。
そのある物が祓うのに必須なのだ。

妖怪は、大まかに分けて二つに分かれている。

一つは、人の良い事や思われた物に宿る白怪(はくかい)。
白怪は人を襲う意志がなく、座敷童の様に身近に居る事等で、幸運を届ける。
鈴姉と悠は、白怪だ。人にも見えるし、人として生活出来る。現に悠は人として生活しているんだから。

もう一つは、人の悪や雑に扱われたり、歪な心によって生まれる黒怪(こくかい)。
黒怪は人を襲う事しか頭に無く、黒怪が生まれた理由により攻撃の仕方が変わる。

黒怪は人と喋ろうとせず、片っ端から目に付いた人を襲う。
そして、人を倒すとその人物の霊力を受け継ぎ、もっと凶悪になる。

厄介なのが、白怪もその対象に入っている事だ。

白銀神社は、悠や鈴姉だけじゃ無く、他の白怪も寄ってくる。多分此処ら一帯がそんなスポットなのだろう。
それに加えて、霊力が高い神主二人がいる。
黒怪側は、愛情を受けて来た白怪を襲うのは当たり前なんだろうけど。