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｢見て、さっきのジェラート屋さん！まだあんなに並んでる｣
『また行こう』
｢やった、約束ね｣
｢あそこの団地崩れそうだよ｣
『そこ幽霊出るらしいよ』
｢やめてよ急に｣
｢ねえ、海が見える｣
『うん、海。
今度一緒に行こう』
｢うん、約束｣
あの頃の俺はあの小さな世界しか見てなかった。
まるでこの電車の箱のようなこの小さな世界を全てだと思い込んで生きていた。
だけどAは違う。この小さな世界を越えて、まるでこの海をも越えてその向こうまで見えているんじゃないかなんて思ってしまうほどAは広い世界を生きている。
サラリーマンの帰宅ラッシュに捕まって電車内が騒がしくなってきた
｢ねえ、チョクコイズミの歌聞きたい｣
カバンからウォークマンを取り出して絡まったイヤホンをほどいてその片っぽをAを渡す。
イヤホンから艶姿ナミダ娘が流れてくる
そういえばこのカセットテープ高階に貸した時のままだ。
高階が生きていたら今の俺はどうなっているんだろう。もし高階じゃなく俺が病気にかかっていたらもし高階と出会わなかったら、もし
俺の大嫌いな佐野元春のSomedayが流れる
【プシュー、プシュー、プシュー。】
小さな箱にはもう、俺とA2人だけだった
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ひツじ(プロフ) - これからも執筆させていただきます。これからも私の作るオートリバースを楽しんでいただければ幸いです。 (2022年11月6日 17時) (
レス) id: 5c2b66150e (このIDを非表示/違反報告)
ひツじ(プロフ) - ぴょこさん» ぴょこ様コメントありがとうございます。更新だいぶ期間空いてしまいたった今コメント拝見しました。私も亡霊なので原作の続きがとても気になる！でも！ということで続編という形で勝手に出させていただいております。コメントとても嬉しいです。原作の世界観壊さぬよう (2022年11月6日 17時) (レス) id: 5c2b66150e (このIDを非表示/違反報告)
ぴょこ(プロフ) - まさか2022年にオートリバースネタを更新していただけるとは思っていませんでした…！未だに亡霊なのでとても嬉しいです！ (2022年9月2日 17時) (レス) @page34 id: 0b91db94cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひツじ | 作成日時：2021年1月4日 0時
