164話 ドリーマーさん ページ20
「王様の、"ドリーマーさん"がさ、学校に来て花を寄付してくれたんだ。」
キッド君の一言に、私とフリスクは驚きの声をあげた。
「え!?王様が学校に来たの!?」
「すごいね…!」
「うん。そんで、授業でみんなにセキニンの大切さとかを教えてくれてさ。」
おぉー…偉い人が来て、授業してくれるとかすごすぎる。
私の世界じゃ考えられないことだし、地上でも、そういうことはないだろう。
そしてキッド君も、パッピ同様、王様…ドリーマーさんが大好きなんだなぁ。
こうやって話を聞くと、確かに私達ニンゲンのソウルを奪おうと考えてる人だとは、とても思えない。
そんないい人が、私達のソウルを奪うとまで思い詰めるようになったのは…戦争でニンゲンが、モンスターをたくさん殺したせいで。
そう考えると、ずしりと気が重くなるのを感じた。
「で…思ったんだけど…。もし、アンダインが学校に来たら、もうサイコーじゃん!?きっと先生を、みーんなブッとばしてくれるぜ!」
…訂正。今のキッド君の発言で、気の重さが一瞬にして吹き飛んでしまった。
「いや、先生ブッとばすのはマズイて!!」
思わずツッコミを入れずにはいられない。
気持ちは分かるけど!!
「そうだね…それはマズイかな…。」
フリスクも苦笑いで、同調した。
「ハハハ。アンダインは、そこまで見境なく誰でもブッとばすヤツじゃないさ。それは、お前さんだってよく知ってるだろ?」
「そうだな!さすがのアンダインもそんな事はしない!アンダインだって、ちゃんと先生に敬意は払うぞ!」
サンズとパッピが、アンダインさんをフォローする発言をすると、キッド君はハッとし、「あ…そうだな!あの人は、罪もない人に暴力をふるったりする人じゃないもんな!」と納得した。
そんな会話をしながら歩いていると、視界が拓けた。
どうやら広い場所に出たらしい。
傘を少し傾けて、視線を上にあげると──
「おぉ…綺麗な星空…!ん…?あれは…お城?」
視界に広がる満点の星空に感動した後、遥か彼方に
「そうだぞ!とっても立派なお城だろうッ!」
「…うん!すごいね!大きなお城だぁ…。」
誇らしげなパッピに、フリスクも目を輝かせ、うんうんと大きく頷いた。
…あの立派なお城に、王様がいるのか。
しばらく見つめていると、「おーい、みんなー!早くいこーぜー!」と、いつの間にか先を行っていたキッド君に呼ばれ、私達は慌てて後を追いかけた。
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のん猫??(プロフ) - 雪水うさぎもちさん» 雪水うさぎもちさん、コメントありがとうございます!アンテの中で一番好きと言っていただけて嬉しいです…!とても励みになりました!不定期ではありますが、これからも更新頑張っていきたいと思います! (2022年12月3日 14時) (レス) id: 24741bde4e (このIDを非表示/違反報告)
雪水うさぎもち(プロフ) - アンテの夢小説でいちばんこれが好きだから! (2022年12月3日 14時) (レス) id: 75fc25324b (このIDを非表示/違反報告)
雪水うさぎもち(プロフ) - (;_;)更新待ってるからいつでも (2022年12月3日 14時) (レス) id: 75fc25324b (このIDを非表示/違反報告)
のん猫??(プロフ) - なちこさん» なちこさん、ありがとうございます!そうだったのですね!それは光栄の極みです…!大幅に修正することに決めましたが、変えないところはそのままにしたり、ギャグシーンは残します!コメント励みになりました!頑張ります! (2021年9月6日 17時) (レス) id: 0f66d036df (このIDを非表示/違反報告)
なちこ(プロフ) - 初めてコメントします。アンテにハマって、最初に読んだ夢小説がこちらのお話でした。テンポよくギャグテイストで進められる物語に夢中になって読んでしまいました!大幅修正とのことでしばらく読めなくなるのは残念ですが、再開楽しみにしております!応援してます (2021年9月6日 15時) (レス) id: d3058cd882 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のん猫?? | 作成日時:2021年8月15日 22時