地下世界に迷い込んだ少女【第4章】

146話 ヒーロー、骨兄弟に煽られる ページ2

─Aside─

うーん…参ったな…。
アンダインさんと出会ったものの、私達ニンゲンに対し、憎しみを持つくらいに嫌っていて、会話にならない。
…というか、話をまったく聞いてくれなくて、取り付くしまもない状態だ。

途方に暮れていると、パッピは、突然大きな溜め息をついた。

「…どうやら、オレ様は、アンダインを買い被り過ぎたようだ！Aとフリスクとアンダインは、いい友達になれると思ったけど、アンダインがニンゲンを受け入れられないんじゃ、友達になるのは"無理"だな！」

「ちょ、ちょっと、パッピ！？」

パッピが残念そうに、でも"無理"の2文字を強調して、ハッキリそう言ったので、私とフリスクは狼狽えた。

パ…パッピ…。
私が言える立場じゃないけど…上司相手に、そんな事言っちゃって大丈夫！？

「な…！？無理…だと…！？」

「無理」の2文字で、アンダインさんは固まった。
鎧を着ているため表情は見えないけど、自分の部下からそう言われてしまったから、恐らくショックを受けているんだと思う。

「ああ、パピルスの言う通りかもな。A達が戦えない腰抜けなら、その腰抜け達の話を聞こうともしないで、攻撃しようとするだけのアンタだって腰抜け…ということになるぜ？嫌いなヤツと向き合う強さと勇気がないってことだからな？」

サ…サアアアアアアンズ！！
サンズまで、そんな辛辣(しんらつ)な…！
サンズは、いつもの笑顔を崩さず言うから、余計に心にきそう…。

ってか二人とも、もしかして…アンダインさんを煽ってる…？！

「んなッ…！？私も腰抜け…だ…と！？」

サンズの腰抜け発言を聞いたアンダインさんは、今度は、ワナワナと震え出した。
あわわ…やっぱり、怒ってる…！

「ぬあああああああッ！！」

唐突に、アンダインさんが雄叫びを上げたので、私とフリスクは、ビクッと肩を大きく震わせた。

「私を、腰抜けで腑抜(ふぬ)けなコイツらと一緒にするな！この私が、たった二人の腰抜けと友達になれないだと…？フン！笑わせるな！こいつらと友達になるくらい容易いことだ！見ていろ、パピルス！」

そう啖呵(たんか)を切ったアンダインさんは、「では、私は準備する用事が出来たので失礼する！」と、走ってどこかへ行ってしまった。
「そこのニンゲン共、覚悟しておけ！」と付け加えて。

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