144話 本当に降ってきた! ページ48
─Aside─
「よし、そろそろ先へ進もー!…ところで、あの板は?」
モンスターの戦争史を一通り見終わり、先を見ると、岸の先に四角い板があるのが見え、あの板はなんだろうと疑問符を浮かべた。
「多分、その板に乗って水の上を渡るんだろ。落ちないように気を付けた方がいいな。」
なるほどそういう事かと、サンズの一言に納得し、とりあえずフリスクを先に行かせる事にした。
フリスクが板の上に乗ると、フリスクを乗せた板がすーっと水の上を滑り、あっという間に向こう岸に着いた。
わりと早いスピードだった。
バランス感覚もいりそうだし、サンズの言う通り気を付けないといけない。
フリスクが降りた後、板が戻ってきたので、今度は私が乗ってみる。
ちょ…なんか、グラグラするんだけど…。
ひょっとして、私の体重…重い…?
そんなどうでもいい事を考えていると、板が動き出し、危うくバランスを崩しそうになった。
あっぶね!
とりあえずバランス取る事に、集中、集中…。
なんとかバランスを保ち、フリスクのいる岸に着いた後、ほっとしながら板から降りた。
次は、パッピか…と思いながら、パッピのいる岸を見やる。
彼は、難なく板の上に乗り、かっこよくポーズを決めていた。
もちろん、バランスは崩れていない。
さすが、リアルスター・パッピだ。
パッピが私達のいる岸に着いた。
最後はサンズ…と思ったら、「よ、みんなお疲れさん。」と向こう岸にいたはずのサンズが、いつの間にかこっちに来ていた。
「サンズ…また瞬間移動を使ったな?」
「へへ、バレてたか。オイラにとっちゃ、こっちの方が楽だからな。」
私が呆れ気味にそう聞くと、サンズは悪びれる事なく、笑いながらそう返した。
うん、もう何も言うまい!
先へ進むと、いきなり空気が張り詰める感じがした。
張り詰めた空気を感じながら歩いていると──
「うわっと!?」
「わっ!?何!?」
ヒュンっと音を立てて、目の前に青く光る何かが落ちてきた。
その青く光る何かは、橋に突き刺さっている。
それが槍だと認識した瞬間、背筋と肝が一気に冷えるのを感じた。
後ちょっと前に進んでたら、串し刺になってたであろう距離…あっぶな…!
さっきのパッピの、そのうち槍が降るかも発言でのん気に笑ってたけど、本当に降ってくるとは…。
洒落にならないって!!
槍が投げられた崖の上の方を、恐る恐る向くと──
鎧姿の騎士が、私達を見下ろしていた。
145話 話すことなど何もない!→←143話 落ち込むよりもできる事を…
43人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
のん猫??(プロフ) - ぽんさん» ご指摘ありがとうございます!すぐに外します! (2021年7月8日 12時) (レス) id: 0f66d036df (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:のん猫?? | 作成日時:2021年7月8日 12時