141話 ニンゲンとモンスターの戦争史 ページ45
望遠鏡を覗いてみると、綺麗な星空が見えた。
「どれどれ…おおー、綺麗だねぇ!…ん?なんだこれ?」
綺麗な星空を見るのが楽しくて、望遠鏡をあちこち動かしていると、文字が見えた。
「かべをしらべて」と書いてある。
「どれどれ、オイラも覗いてみるか。」
サンズも、望遠鏡を覗くと、すぐに文字を見つけたらしく、望遠鏡から顔を離す。
「壁を調べたら、出口が出てくるってことだな。」
「オレ様、その出口の場所を知ってるぞ!ついてこい!」
そういや、パッピは時々ここに来てるって言ってたな。
パッピについていき、道をまっすぐ進み、奥まで来ると、「危ないから、ちょっと下がってて!」と言われた。
私達が後ろに下がると、パッピは壁を思いっきり蹴った。
すると、壁の仕掛けが作動し、出口が現れた。
「おおー!やったね!」
「パッピすごい!!」
「さすがだな、パピルス。」
私とフリスク、サンズが口々にパッピを褒めると、彼は得意気に「ニャハハハハッ!そうだろう!」と笑った。
願いの間を出ると、浅橋のかかっているエリアに来た。
壁には、いくつかの石板がある。
石板には、古代の文字が刻まれていて、ところどころ掠れているけど、なんとか読めそうなので、目を通していく事にした。
『ニンゲンとモンスターの戦争史』
読んだ瞬間、私はなんだか緊張した。
深呼吸して、そのまま続きを読み進めていく。
『ニンゲンはなぜモンスターを襲ったのか?彼らには脅威など存在しないかに思われた。ニンゲンは圧倒的な強さを持つ。全モンスターのソウルを集結してようやく…一人のニンゲンのソウルに匹敵するほど、その力の差は歴然としているのだ。』
…戦争は、ニンゲン側が仕掛けたのか。
同じニンゲンとして、申し訳ない気持ちになった。
でも、ニンゲンがそこまで強いと思われてる事には、やっぱり驚いてしまう。
私もニンゲンだけど、フラウィーに殺られそうになった時、トリエルが助けなければ死んでたと思うし、サンズ達が旅についてきてくれているからここまで来れているんだと思うくらいには弱いし。
でも、ニンゲンが勝ったということは…
図書館で読んだ『敵が残忍であるほど、受けるダメージは大きくなる。したがって、強力なソウルの持ち主から、殺意を込めて攻撃されると…』という部分を思い出した。
ニンゲンは、モンスターに対して、よっぽど殺意が強かったのかもしれない…。
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のん猫??(プロフ) - ぽんさん» ご指摘ありがとうございます!すぐに外します! (2021年7月8日 12時) (レス) id: 0f66d036df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のん猫?? | 作成日時:2021年7月8日 12時