地下世界に迷い込んだ少女【第3章】 (ページ42)

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138話容赦なき肩揉みページ42

中に入ると、フリスクが「A、見て！」と
指を上に差した。

そこには、綺麗な星空が広がっている。
まるでプラネタリウムみたい。
あまりの美しさに、私とフリスクは息を呑む。

「わぁ…綺麗！」

「すごいね！」

「だろう？オレ様も星空を見に、時々ここに来るけど、何度見ても飽きないんだ。地上の星空もこんな風に…いや、もっともっと美しいんだろうなッ！」

パッピはそう言うと、うっとりとした表情をする。

「うん！地上の星も、とってもきれいだよ！」

「やはり、そうか！いつか見てみたいものだな…。」

首を縦に振り、無邪気な笑顔で返すフリスクに、パッピはそう呟く。
そんな弟を、サンズは複雑そうに見ていた。

空気を少し変えようと、私は「あー…いてて…天井見上げてたら首が痛くなっちゃったよ〜。年かねぇ？」などと、年寄り臭い発言をわざとしながら、首を揉む。

「えッ！首が痛いの！？それなら、オレ様がマッサージしてやるぞ！」

そう言って、パッピが肩と首をマッサージしてくれる…が。

「お〜、サンキュー。頼むよ、パッピ…いたたたッ！？ちょ、痛いんだがッ！？」

揉む力が強い。やたらと強い。
グリグリされている痛さ。

「うーん、Aの肩や首、だいぶ凝ってるな！もっと運動しないとだめだぞ？」

「そ、それはそうなんだけどッ！もう少し手加減を…いてててててッ！？」

「あ、コラッ！動いちゃダメッ！大人しくしててッ！」

「だから！力入れすぎだって！いたたたたたーッ！！」

フリスクとキャラは、苦笑いしながらその様子を見守っている。
サンズも、微笑ましい目で見ていた。

「オレ様のスペシャルマッサージを受けてみよッ！！」

パッピは、指をポキポキと鳴らしている。
やべぇ…めっちゃ張り切ってるぞ…。

「あ、あの、パッピ…肩の痛み治ってきたからもうだいじょ…」

「遠慮は無用だ！いくぞ！」

「あいたたたたたたた！パッピ…さっきより力強くない！？」

「ニャーハッハッハ！！肩がほぐれるように、もっともっと強くしてやる！」

「そ、そんなあああああああああ〜！？」

こうして私は、しばらくパッピのスペシャルマッサージ攻撃(？)を受け続ける事になった…。

なんだかんだ首の痛みがほぐれたところで(？)、私は、ふと目に映った近くの看板に顔を向けた。
そこには、『願いの間』と書かれている。

周りに咲いているエコーフラワーに、そっと触れると、そこから誰かに語り掛けるような女性の声が再生された。