125話 パピルス乱入! ページ29
─Aside─
「よぅ、みんな。お疲れさん。」
サンズは、中に入るなり、常連客に声をかける。
すると、犬夫婦をはじめとした常連客達が、サンズを取り囲んだ。
「サンズ、ちッス!」
「サンズ、元気サ?」
「サンズ、調子はどうだ?」
「サンズぅ〜、いらっしゃ〜い!」
サンズも、ここの常連さん達に
兄弟
「子犬ちゃん達も、また来てくれたサ!?」
「君達もいらっしゃ〜い!ほら、座って座って!」
ありがたいことに私達にもお声がかかり、私とフリスクは、「えへへ、どーも!」と、みんなに軽く手を振った。
カウンターの前まで行くと、そこで飲んでいるモンスターが、サンズに話しかけた。
「おっ、サンズ。ついさっき朝飯食いに来たばっかじゃないか?」
「いや、最後に食いに来た朝飯は、30分も前だぜ?ブランチなら、ついさっき食いに来たけどな。」
…つまり、仕事の合間に何度もグリルビーズに言ってるって事かい!
「30分しか経ってへんやん!しかも、さっきもブランチってどんだけやねん!」
私は思わず、関西弁で、サンズにツッコミを入れてしまった。
その時、大きな音で、ドアを開く音と、怒鳴る声が聞こえた。
「まったくだッ!兄ちゃんってば、またサボって!」
振り向くと、パッピが仁王立ちで、入り口に立っていた。
タイミング良すぎやろ!
もちろん、サンズは動じることも、悪びれる素振りもなく。
ウインクして両肘を曲げ、例のポーズを決めた。
そして、「ツクテーン♪」と効果音が流れた。
「ポーズでごまかすなーっ!!」
私と、パッピの声が、見事に綺麗に重なった。
常連客は、どっと笑い出す。
「ナイスボケとナイスツッコミー!」やら「綺麗なハモリ〜!!」などと、野次を入れるお客さんもいたりで、私はなんだか恥ずかしくなり、顔が赤くなった。
サンズは、そんな私の肩を叩くと「まあ、お前さん達も座れよ」と勧める。
私達が椅子に座った瞬間…
『ぶぅぅぅぅぅ〜…』
と気の抜ける音がなった。
みんなの視線が、一斉に私とフリスクに向き、だらだらと冷や汗が出る。
ち、違う…!違うぞ…!
私達は…決して屁なんぞこいていないッ!
慌てて椅子から降りて確認すると…ブーブークッションが敷いてあった。
ご丁寧に、フリスクの分まで。
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のん猫??(プロフ) - ぽんさん» ご指摘ありがとうございます!すぐに外します! (2021年7月8日 12時) (レス) id: 0f66d036df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のん猫?? | 作成日時:2021年7月8日 12時