●嘘が趣味 ページ16
ズズ、と誰もいない少し広めの部屋で珈琲を飲む。
オスマンに呼び出されて急いできたもののニコニコと笑みを浮かべもうちょっと待っといてだの。あいつは来客をどう思ってるのかもうちょっと丁寧に扱って欲しいものだな。
『…まぁグルッペンの下で働いてたらそうなるだろうな』
1人で納得してまた珈琲を啜った
「あれ、シャオさんの彼女さんや」
どうしてここの奴らは大体そんな感じで私を認識してるのか大概にして欲しい危うくナイフを投げるところだった
後ろを振り向くと水色の髪が風に吹かれ眼鏡の奥からは綺麗な目がこちらを覗いていた
会議の時に居た気はするがあまり覚えてないな
「初めまして。チーノです。」
ニコリと好青年の様な笑みを浮かべて手を差し出してきた。
『…Aだ。』
その手を握らず優しく払い除けようとしたがチーノはその手を強く握った。
「…あぁ、すいません職業柄人の手とか気になるもんで」
笑いを含みながら撫でるように触りぱっと私の手から手を離した。眼鏡の奥の綺麗な橙色の目が細められてこちらを見据えている
『…好青年、みたいだと思ったがやはり違うようだな。私の手から得れるものは何かあったか？』
「っふ…。手の性質はよく分かりましたよ、あまりにも女性らしくて少しびっくりしたけどやっぱり荒れてはいますね、」
今度おすすめのハンドクリームでも保湿クリームでも渡しましょうか、
『…いらん。』
「さいですか。」
まぁそれだけですのですみませんでした、
と耐えない笑顔を浮かべ踵を返そうとするチーノを目だけでも見送ってやろうと思った。
「あ、Aさん今度の任務ゾムさんとって言うてたなそういや」
「Aさん、ゾムさんは信用してもいいと思いますよ。」
『君よりかは？』
そして漸く笑みを消したかと思うとほんの少しだけ口角を上げて今度こそ私に背を向けて歩いていった。
訳の分からない男だった。パッと見そんなに筋肉はついていなさそうで何より私を触ったあの手は明らか銃に慣れすぎている手ではなかった。
まぁ考えすぎてもどうせ面倒臭い方向に回るのだしほっといてもいいか。
「…お考えの所よろしいでしょうか。」
珈琲を置いてる机の奥に人が立っていてニコリと笑みを浮かべていた。余りにも綺麗な笑みすぎて逆に疑ってしまった。よくない。それにしても次から次へと新しい人間が来すぎではないか、
「オスマンさんに言われて貴方を呼びに来ました。」
嗚呼、やっと本題か。重たくなった腰を持ち上げ珈琲を飲み干した
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かわ(プロフ) - 茜さん» 茜さんコメントありがとうございます！初期の方から読んでる方には途中で更新停止してしまい非常に申し訳ない気持ちです…。。それでも最後まで読んでくれて本当にありがとうございました！これからも応援してくれたら幸いです！ (2020年5月9日 12時) (
レス) id: a51cde5cd0 (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - 完結おめでとうございます。初期の方から読ませていただいていました。この作品大好きです。これからも応援してます！ (2020年5月9日 11時) (レス) id: d2182e9bad (このIDを非表示/違反報告)
かわ(プロフ) - H2Oさん» コメントありがとうございます！連載開始から読んでくださってたということは随分と長い間お待たせしてしまいましたね…、長い年月でしたが本当にありがとうございした！ (2020年5月8日 7時) (レス) id: a51cde5cd0 (このIDを非表示/違反報告)
H2O(プロフ) - お疲れ様でした。(多分)連載開始から読み続けていて、ずっとこの時を待ってました。とても大好きです。 (2020年5月8日 2時) (レス) id: e433076a9e (このIDを非表示/違反報告)
かわ(プロフ) - 蒼乃さん» 蒼乃さんコメントありがとうございます！本当に途中途中更新停止してしまい最初から読んでくださっている方に本当に申し訳ないと思っていました…、それでも最後まで読んでいただき本当にありがとうございました！新作も頑張りたいと思います、！ (2020年5月7日 21時) (レス) id: a51cde5cd0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かわ | 作成日時：2019年2月22日 20時
