霊感少女は今日も霊を視る

坂「１２話目！」 ページ13

貴女side


お兄ちゃんにうらたさんの事を頼み、また動画を再生した。今見ているのは、エイジさんの要望である「生きている頃に撮った動画」と言うもので、アバンティーズでいるものもあれば、他の人たちとコラボしたものもある。

エ『おにぎり５、６個って、』

さっきの電話を聞いていたらしく、頼んだ晩御飯をもう一度言われた。

貴「この頃、よく食べるんです。」

お兄ちゃんにも指摘はされている。そんなに食べて大丈夫なのか、と。だが、それだけでも足りないのが私だ。お兄ちゃんが作業している間にこっそりとパンを食べている。それでも太らないから別にいいのだけれど。

エ『何か、運動系の部活、やってる？』

貴「いえ、ただ、」

エ『ただ？』

貴「助っ人に行くことはあります。」

変人扱いをされている私だが、スポーツは昔から出来た。なので、よく部活の助っ人で練習試合等で駆り出される。

貴「この前も、陸上部の助っ人で長距離走を走りました。」

エ『結果は？』

貴「二位と一分程差をつけて、ゴールしました。」

エ『…すごいね。』

よくみんなにも、お兄ちゃんにも言われる。だけど私は、ただできる事をやっているだけなので凄いとは思わない。

エ『そう言えばお兄さん、イケメンだったね〜』

貴「そうでしょうか？」

小学生の頃も言われた。「Aちゃんのお兄ちゃんカッコいいね！」と。授業参観で毎回来るのはお兄ちゃんで、お母さん達は仕事で来れなかったから、しょうがない事なんだろうけど。

貴「…確かに、そうなのかもしれません。」

お兄ちゃんは歌い手がどんなに忙してくても、絶対にご飯は作ってくれる。ライブの準備とかで大変でも、病気とかになったら必ず看病をしてくれる。そう言うところは格好いいのかもしれない。

エ『お兄さんの事、好きなんだね(^ ^)』

貴「多分、そうですね。」

分からないけれど、お兄ちゃんも居なくなったら困るし、泣いてしまうだろう。それ程、私は多分、好きなのだろうか？お兄ちゃんの事が。

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