次の桜が咲く頃に。【爆豪勝己】 (ページ6)

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6話ページ6

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『…何しに来たのよ。』

「暇つぶし。」

『…はは。』

友達いないのか爆豪くん。保健室は暇つぶしするところじゃありません。
皆のインターンも着々と始まる中私は保健室でリカバリーガールの代わりとしてもう殆どの仕事をこなす事が出来るようになった。現役プロヒーローの所へ医務として参加した時は、怪我人のバイタルチェックや治癒、ベッドメイキングなどが中心だったのでほぼほぼ仕事内容は変わらなかった。丁度リカバリーガールが出払っている時、タイミングを見計らったかのように爆豪くんが扉から入ってきた。ストーカーか何かなのかな？黙ってその姿を見ていると彼も黙ってソファに腰掛け舌下用の体温計を加えた。一応インターンで仕事ということなので話しかけないのも違うと思い、それには触れないで沈黙を破いた。そして冒頭に戻る。爆豪くんと碌に会話のキャッチボールを続けられた試しがない。ここは放っておいてもいいなと思い学生のカルテを金庫に入れ鍵をかけ机に座る。

「なぁ。」
『なーに。』
「こっち向け。」
『やだ。』

キュキュと音を立てて爆豪くんの声がどんどん近くなる。集中したいのに、ほんとに勘弁して欲しい。告白すると告白され、爆豪くんか私のことを好きと知って悪い気はしなかった。なんなら彼は成績良し、顔良し、個性強しと言うもし彼氏にしたら所謂スパダリの部類に入るだろう。だが欠点がデカすぎるのだ。人と付き合う上で1番大切なところが彼には欠けているのだ。性格がとてつもなく悪い、それが彼の良さを大幅に減少というかもうかき消している。顔は好きなのだ。絶対言わないけど。現にもう絶対好きにならないとヤケになって言ってしまったのだから好きとか言うのは違う。いや、私好きじゃないよ？彼のこと。私が好きなのは優しい王子様みたいな人なのだ。彼は掠るどころか同じ土俵にすら立ててないだろう。ざまあみやがれ爆豪くん。