#30話 ページ32
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あれから、ジェイムズが麻酔薬を持ってきてくれた。
それと同時に、ジョンソン・リリーとその仲間は確保されて無事、FBIに引き渡されたという報告を受けた。
『…いだっ……』
気を抜いて大きく腕を動かしてしまった代償か、右腕の上腕部に激痛が走る。
「大丈夫?!。こんな時はシュウがいてくれたらッ…」
また誤魔化さなければいけないのかと思うと、つい地面を見てしまう。
『そうね…。
そこのピンセット取ってくれる?』
消毒を済ませ、包帯を巻いてキュッと血が通うくらいにキツく縛る。
「今日は私が送って行こう。麻酔薬を使ったから、時期に眠くなるだろうしな」
『ありがとう…ございます』
ジョディや、キャメルと別れた後ジェイムズの愛車に乗った。
「それで、掴めたのかね?。
赤井君の消息は」
『これ以上嘘はいけませんよ。
全て赤井が吐きました』
「…そうか。では君は今あの大きな家にお世話になっていると言う訳か」
『えぇ。今は 赤井君 と何とか上手くやっていますよ』
「それで…本部には…?」
『安心してください。
黒の組織と決着が着くまでは報告はしないと赤井君と約束しましたので、報告はまだ先伸ばしです』
「あぁ、助かるよ」
仕事の話をしていると、直に工藤邸に着いていた。
車を降りて、ドアを閉める。
『送って頂きありがとうございました』
「いや、いいんだ。ジョディ君を庇った君の勇気には勲章を与えたい位だよ。
何かあれば、遠慮せずに呼んでくれ」
それと、無理はしないように。 とだけ言い残して、車を出した。
私は、だんだんと小さくなっていくその車を無心で見つめた。
家にかえると、リビングで夕食の支度をして椅子に腰をかけている赤井君の姿があった。
『ただいま。待っていてくれたの?』
「まぁ…。それより、その腕どうした?。
随分と血まみれだが…」
「ちょっと撃たれちゃって…」
「もう処置は済んであるよな」
『当たり前でしょ』
この生活にも、だんだんと慣れてきて…。
この日常がずっとずっと、続いて欲しいと心から初めて思えた日だった。
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カンナ(プロフ) - ナミさん» ありがとうございます(o^∀^o)!。今後の赤井さんの行動が気になりますね。 今後の展開をお楽しみに!!。 コメントありがとうございました (2020年6月5日 6時) (レス) id: 429d40b89b (このIDを非表示/違反報告)
ナミ - 赤井さん夢主さんを助けてあげてください。まさかインスタでこうなるとは、次回どうなるか楽しみです。 (2020年6月5日 2時) (レス) id: 134760d3d6 (このIDを非表示/違反報告)
カンナ(プロフ) - ナミさん» そう言って頂き、本当に嬉しいです。これからも更新頻度を落とさず面白い作品を作っていけるよう頑張ります。コメントありがとうございました。 (2020年5月20日 8時) (レス) id: 429d40b89b (このIDを非表示/違反報告)
ナミ - 沖矢昴さん登場して嬉しいです。赤井秀一さんが、早く登場することを楽しみにしております。これからも頑張ってください。 (2020年5月20日 3時) (レス) id: 134760d3d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カンナ | 作成日時:2020年5月12日 22時