守り神は隙が無いようでｰ参ｰ【鬼滅の刃】

佰参.「運命」 ページ10

お館様は、私を見つめた。





「自分で説明しなさい」とでも言いたそうな雰囲気がする。






その雰囲気を察した柱の人達は、私に視線を送った。









『………書物に記してあったものなので、真実かどうかは定かではありませんが…



私は未成年のうちに、鬼になります。
簡潔に言うと、鬼舞辻無惨の呪いの1種です。



神楽月の血を引くものは、鬼になる…という、なんとも不思議な呪いです。』









柱の人達は大して表情を変えなかった。


ちなみに、ここに来ている柱の人は5人ほど。


しのぶさんは9人いると言っていたから、あとの4人は任務で来れないのだろう。









母は神楽月の血ではなかったから、鬼に殺されて死亡。

弟は母と共に死亡。

神楽月の血を引く父は失踪…。









悲「…嗚呼。哀れな少女だ…。
鬼になる前に、殺して解放してあげよう……」







不「…お館様。俺も悲鳴嶼に賛同です。」






時「(あの雲なんだっけ…)」







冨「……」









『……』









ここで殺される？



私がここで？








驚く程、死に対する恐怖が薄れていたことに気がついた。








……こんなに自分は、死ぬことが怖くなかったっけ？


前までは、鬼が怖くて怖くてしょうがなかったはずなのに。


鬼が怖いのは今でも同じはずなんだけどな。









館「A、もし君は鬼になったら…人を喰うのかい？」






『……いいえ。喰うつもりは勿論ありません』









これだけは、「口だけ」じゃない。

もし自分が本当に鬼になっても、人は喰わない。









館「そうか。じゃあ問題ないね」









不「……」









何故か、それに反論する人はいなかった。



恐らく、この前の禰豆子ちゃんの1件があったから、あまり大声で


「鬼は人を食うから殺せ」とら言えないのだろう。









館「……ただ、人を食った時は」





『はい。問答無用で殺してもらって結構です。』









お館様は、私の返答に頷いた。








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胡「Aさん、鬼になってしまうんですか？」




『…らしいですね』







蝶屋敷へ帰る道で、しのぶさんの話していた。







胡「人間が呪いで鬼に……信じ難いことですが、あのお館様が言うんです。本当なんでしょうねぇ」





しのぶさんはいつもの調子でそう言った。

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