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玖拾弐. ページ47

…きっと、Aと禰豆子が一瞬だけ重なって見えたのは…







悲しい程、優しい匂いがしたから。








Aから、本当に一瞬だけどそんな匂いがする時がある。


その匂いは、人間だった時の禰豆子と似ている匂いだと思ったんだ。









だけど……Aには、その匂いと混じって、泣きたくなるほど辛い匂いがした。









そこが、禰豆子と違う所だった。























***







ちなみに善逸は開き直り、伊之助は不貞腐れて訓練に出なくなっていた。







そして私と炭治郎のあいだには、ほんの少しだけ距離が空いたような…




いや、逆に縮められた(・・・・・)のかもしれない。




そんな曖昧な雰囲気は残っていたが、至って普通に接していた。









全集中の呼吸を2人で習得する為、練習をしていた。




炭治郎は早くも膝をつき、挫けそうになっていた。








まあ、そうなるのはあたりまえだ。


全集中の呼吸を長くやろうとすると、死にそうになるのが普通の反応。








『……炭治郎、死なないでね』




炭「ア"ーーーッ!!ビックりしだァァァ!
今一瞬、耳から心臓出たかと思ったァァァァ!!」








炭治郎はそう叫びながら、ガタガタと震えていた。









炭「なんでそんなにAは平気そうなんだ?!
俺がおかしいのか?!」









取り乱す炭治郎の背中を苦笑いしながら軽く叩く。







家で読んだことのある書物に、「全集中の呼吸」のことも書いてあった。









『炭治郎、困った時は基本にもどれ…でしょ?』




炭「ああ…!!

呼吸は肺だ。ちゃんと出来ないということは…肺が貧弱なんだ。




(頑張れ、頑張ることしか出来ないんだから…!!


努力は日々の積み重ね。少しずつでいい。前に進め!)」









………努力とか、一生懸命とか…真っ直ぐな匂い。







すごいなぁ、と思う反面やっぱり…




微かな妬みとか、汚い私の感情が滲み出ていた。




それをかき消すように、私は自身の頬を強く叩いた。

























炭「瓢箪を吹く?」






「そうです!カナヲさんに稽古をつける時…しのぶ様はよく瓢箪を吹かせていました!」






炭「へぇ!面白い訓練だね!
音が鳴ったりするのかな?」







私と炭治郎は、なほちゃんたちが持ってきてくれたおにぎりを食べながら聞いていた。

玖拾参.→←玖拾壱.



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ひかり(プロフ) - craneberry1223さん» すいません!直しておきました! (2019年10月19日 11時) (レス) id: c753592d54 (このIDを非表示/違反報告)
craneberry1223(プロフ) - 伊之助と村田のセリフ直してください。全部、伊之助になってます (2019年10月19日 10時) (レス) id: 1013b94a43 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます!頑張ります! (2019年9月29日 1時) (レス) id: c753592d54 (このIDを非表示/違反報告)
- 続きが楽しみです!頑張ってください! (2019年9月29日 1時) (レス) id: 193d98d6bf (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 吹雪咲彩さん» ふぶちゃーん!!ほんと?!ありがとう(*^^*) (2019年9月28日 12時) (レス) id: c753592d54 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひかり | 作成日時:2019年9月23日 15時

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