玖. ページ11
「Aちゃん、貴方はしっかりしてるわね!」
「いやあ、村の守り神はいると安心するねぇ」
村の人達が、よく私に言ってくれた言葉。
そう、しっかりしていないとダメなんだ。
あの時みたいに、大切なものも守れない。
私はようやく、村を守れるほどの力を手に入れたんだ。
そのおかげで、あの村には鬼が来ることが少なくなった。
私が片っ端から鬼を殺し、村を守っていたから。
そのうち、鬼も恐れたのかあまり来なくなったのだ。
『…』
善「Aちゃん?」
善逸が私の顔を、少し心配そうに見ていた。
『ん?どうかした?善逸』
善「んー…今、少しだけ悲しい音がしたから、大丈夫かなーって思って…」
『……悲しい音?』
善「ああ…俺、耳がいいんだ。」
…少し、私と同じだ。
音を鋭敏に聞き取り、相手の心情まで読み取ってしまうのか…。
……人には、あまり心情を悟られないようにしてるつもりだったけど、甘かったかな。
『へぇ…そうなんだ。
いいね、聴覚が優れてるの』
私はニコッと笑ってそう言った。
絶対に、心の闇を漏らさないように。
・
・
・
『ほーら!!行くよ?!』
善「いやだぁあ…!!怖いぃぃい!!」
現在、室内の中。
鬼殺隊と言ったら、快く部屋を貸してくれた旅館の中だ。
『じゃあ来なくて結構!
私一人で行く…!』
善「ダメだよぉぉお!
女の子一人なんてぇぇ!」
…ついさっきまで怖くて旅館から出たくないって言っていたのは、どこの誰なのかな。
『行くの?行かないの?』
善「いくよおぉぉお!!」
そして私たちは、夜の街に出た。
やっぱり、鬼の噂も回っているらしく…道を歩く人は全く居ない。
でも、鬼は家の中も外も関係なく襲ってくる。
今日、私たちが鬼を殺さない限り…ここの街の人は、毎晩を脅えて過ごさなきゃならないんだ。
……私が、この街で続く悪夢を終わらさなければ。
『……善逸?いつまで腕にしがみつくつもり…?』
善「ずっとだよ!!女の子の腕にしがみつけるとか夢みたいだよ!!」
いや、それ半泣きで言われても……。
私は善逸を軽く引きずりながらも、鬼の気配を探した。
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ひかり(プロフ) - craneberry1223さん» すいません誤字多いです...。教えてくれてありがとうございます! (2019年10月19日 10時) (レス) id: c753592d54 (このIDを非表示/違反報告)
craneberry1223(プロフ) - 風邪で揺れる×風で揺れる○ (2019年10月19日 8時) (レス) id: 1013b94a43 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 檸檬さん» ありがとうございます!伊之助もいいですねぇ〜!(´∀`)ほんと、鬼滅の刃は魅力的なキャラが多いです...! (2019年9月26日 20時) (レス) id: c753592d54 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬 - 面白いです!私は富岡さんと、伊之助が好きですねー( ^ω^ ) (2019年9月26日 20時) (レス) id: 37ecf0b3f7 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 月歌兎さん» いやいや!大丈夫ですよ〜!あってたなら良かったです!コメントありがとうございました!また間違えてるところあったら教えてくださいi((殴 (2019年9月23日 22時) (レス) id: c753592d54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひかり | 作成日時:2019年9月22日 12時