守り神は隙が無いようで【鬼滅の刃】

参拾捌. ページ39

***







炭「いや、全くわかってない感じがする！

まず……！」







イノシシ男は、炭治郎に突進していく。







炭「隊員同士でやり合うのが良くないんだ！」








…といっても、今更聞く耳を貸すようには見えない。









炭「素手だからいいとかじゃない！話を聞け！！」









……わぁ、あのイノシシ男。かなり動きがすごい。









『……善逸、大丈夫？』





善「あいつ…なんて動きだよぉ。
炭治郎に肋折られたのに…」









善逸は自分の心配より、今はあのイノシシ男の動きに驚いているらしい。






確かに、相当すごい。あの動きは波の物じゃない。









それに、攻撃が異様に低い。


本物の獣と戦ってるみたい…。






間接だって、かなり柔らかい。








？「すごいだろ？！おれは！！

すごいだろーっ！！」






善「2回言ってる…自画自賛…」






？「こんなことも出来るんだぜ…？」







善「『え、キモ』」






善逸と私の意見が、ぴったり一致した瞬間だった。



関節の柔らかさをアピールするためのポーズが、あまりにもキモかった。









炭「やめろそういうことするの！骨を痛めている時は辞めておけ！悪化するぞ！！」








善『「そこぉ？！」』







本日2度目の、善逸と意見が一致した瞬間だった。









そしてまた再開された殴り合い…



は、なんと炭治郎の頭突きで幕を閉じた。









善「うわぁぁあっ！音！頭骨割れてない？！」



『割れてたら大惨事だよ？！』







イノシシの被り物が、ずるりと滑り落ちた。









善「え？！女？！？！え？！」





『……可愛い、え？！』






？「なんだぁ？こら……俺の顔に文句でもあんのか？」







善「気持ち悪いやつだな…ムキムキしてるのに、女の子みたいな顔が乗っかってる……」








いや、お顔がほんとお綺麗なことで。



そこらの女の子より下手したら可愛いよ？！



実際私、今の貴方の隣には並びたくないよ？！









？「なんだ？！俺の顔じろじろ見てやがる！」







善「べ、別に？！見てないよ？！」









善逸は私の裏に隠れた。









炭「君の顔に文句はない！こじんまりしていて、色白でいいんじゃないか？と思う！」






？「殺すぞてめぇ！かかってこい！」






炭「だめだ！もうかかって行かない！」

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