弐拾伍. ページ27
***
『…大丈夫だよ落ち着いて』
私は、柿色の着物を着た少年といた。
たまたま見つけた部屋が、この子が居た部屋だったのだ。
襖を開けた時こそ、少年は驚いていたけど…
『…』
この屋敷には、色んな匂いがする。
それにこの子の血の匂い…「稀血」だ。
私と同じ。
その時、襖が開け放たれた。
***
善「はぁ、はぁ……」
「…すいません、善逸さん」
善「ひぎゃぁぁぁあっ!!!
合図合図合図…合図をしてくれよぉ。
話しかけるなら急に来ないでくれよ…
心臓が口から出るところだったぞ…?」
「すいません…」
善「もしそうなっていたら…正しくお前は人殺しなんだぞ?
わかってるかぁ…?!」
「ただ…ちょっと、汗・息・震えが酷すぎて…」
善「なんだよっ!俺は精一杯頑張ってるだろーっ?!」
「いやぁ…申し訳ないんですけど、俺も不安になってくるので…」
善「やだぁ、ごめんねぇぇえ?!」
どうやら、俺の不安が彼にまで写ってしまっていたらしい。
善「でもな?でもな?!
あんまり喋ったりしてると、鬼とかにほら…見つかるかもだろ?
だから!極力静かにした方がいいって思うの!俺は!!どう?!」
その時、後方から嫌な音がした。
それはもう、嫌な音が。
「子供だ…舌触りが良さそうだ…」
善「ほらぁご覧?!出たじゃない、出てじゃない!!」
……出てきたのは、紛れもなく、確実に、完全体の鬼だった。
善「ぎゃぁぁぁぁあっ!!来ないで、来ないでくれ、やめてええええええ?!」
俺たちは必死に逃げていた。
善「美味しくない!きっと美味しくないよ俺!
真面目な話、この子は痩せこけてますし?!
カスカスでまずいからーー!」
「ケヘヘヘッ…!食ってみねぇとわかんねぇだろ?!」
善「いやぁぁあ!!!」
鬼は突然、伸びた舌で攻撃をしてきた。
善「なにそれ!舌速っ!!水瓶パカって…!!
ありえないんですけどぉぉぉぉぉ?!」
俺は部屋に滑り込み、また攻撃を避ける。
鈴の音…みつけて、そこまで行けば……
「善逸さん!たって!!」
善「ぎゃぁぁあっ!
膝に来てる。恐怖が八割膝にぃ!!」
「そんなこと言ってる場合じゃないです!」
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ひかり(プロフ) - craneberry1223さん» すいません誤字多いです...。教えてくれてありがとうございます! (2019年10月19日 10時) (レス) id: c753592d54 (このIDを非表示/違反報告)
craneberry1223(プロフ) - 風邪で揺れる×風で揺れる○ (2019年10月19日 8時) (レス) id: 1013b94a43 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 檸檬さん» ありがとうございます!伊之助もいいですねぇ〜!(´∀`)ほんと、鬼滅の刃は魅力的なキャラが多いです...! (2019年9月26日 20時) (レス) id: c753592d54 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬 - 面白いです!私は富岡さんと、伊之助が好きですねー( ^ω^ ) (2019年9月26日 20時) (レス) id: 37ecf0b3f7 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 月歌兎さん» いやいや!大丈夫ですよ〜!あってたなら良かったです!コメントありがとうございました!また間違えてるところあったら教えてくださいi((殴 (2019年9月23日 22時) (レス) id: c753592d54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひかり | 作成日時:2019年9月22日 12時