演技派シード【究極の絆グリフォン】【劇場版】

前半終了 ページ36

前半終了。



みんなは既にボロボロ。



傷だらけだ。



霧「…っ。俺の傷の手当なんてしてる場合か？」



『…私は比較的怪我してない方なので。
それに…マネージャーさんも今日は1人少ないので、私もお手伝いしてるんです。』



葵ちゃんが捕えられていて、マネージャーは2人。先生達も手当をしているが、追いつかない。


怪我人は多いので、私も手当てにまわっている。



霧「……悪いな。俺…なんの力にもなれなくて」



『何言ってるんですか。霧野先輩は、立派な雷門のDFじゃないですか。……はい。消毒終わりです』



霧「後輩の女子があんなに必死に戦っているのに…俺はただ吹っ飛ばされているだけだから情けないよ」



『……いつも私を励ましてくれる霧野先輩が落ち込んでるなんて珍しいですね』



まあ、この試合で負けたらシードにならないといけないから落ち込むのも無理はない。



『…大丈夫です。霧野先輩。後半、一緒に頑張りましょう。』


私は霧野先輩にニコッと笑った。


霧「……そうだな」


『じゃあほかの人の手当てもしてきます。』




白竜。




白竜はある意味、馬鹿が着くほど素直だ。
そして…プライドが高い。




だからわかりやすい。


…素直でわかりやすいところは、どっかの誰かさんに似ている。



白竜……。君も変わってしまった。



あの時の君は、もっとサッカーに対して真っ直ぐだった。



人は誰しも変わってしまうもの。



それはわかってるけど、少し寂しい。

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