【HQ】主将がかっこよくて辛いです。【北信介】

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インターハイまであと一週間を切った。



朝練も、放課後練も北くんには敵わないけど2番には来ている。


今日の朝もバッチリ北くんと会話したし、前より仲良くなれた気もして嬉しい。


赤点を取った教科の勉強もしながらなので、正直きつい。


夜遅くまで勉強して朝早く起きる。


効率が悪いのは百も承知。


でも両立してインターハイまで過ごさなきゃ悔しさが増える。




『…よし、今日も頑張ろ』



頬をピシッと叩くのであった。




*****



顧問に呼び出された。


「この前のテストでひどい点取っとったけど、お前も春高まで残るやろ？」



お前も、というのは他の三年はもちろん残ると前々から言っていたから。

多分一人一人に確認をとっているのだろう。



『…私、インターハイで辞めます。両立できやん自信しかなくて』


「そうか、北達には言ったんか？」


『いえ、良い結果残してくれるやろうから、終わったら言います』



邪魔したくない、という意図を汲み取ってくれたのだろう。
納得した表情ではあるが、眉を潜めた。



「後悔するで？」

『分かってます』

「…わかった、そういうことで」




少し残念やな、と笑ってくれた。


残念に思ってくれるなら、私が存在していたことは無意味じゃなかった。


「こりゃ、インターハイ、優勝しか見えへんな」


『ほんとですね！』



今回はいいところまでいけそう、というのはおそらくチーム全員が思っている。


まだ少し二年は未熟なところもあるけれど、充分だ。



部屋を出て、ドアを閉め、ドアの前にしゃがんだ。




『お願いやから、1日でも多く…』



そう、願うしかない。

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