【HQ】主将がかっこよくて辛いです。【北信介】

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【宮治side】



部活も終わり、片付けが始まった。


『私がやるからみんな先着替えててええよ！ほら、はやく着替えてこい！！！』



–––––––いつもならそんなこと言わんのに。



部活が始まる時もテンションおかしかったから何かあったに違いはないけど。


聞いても何もないとしか言わずじまい。



北さんも多分今日Aさんが変なのには気付いてる。



(はよくっついてしまえ)




こう思っているのは俺だけではない。おそらくバレー部みんなが思っている。



Aさんの意思は固く、俺達は部室で着替えることになった。



「なあ治、今日Aさん変やんなやっぱり」

「おう」

「北さん何か知ってはりますー？」



「いや、何も知らんよ」

「北さんなら知ってそうなのに！」

「まあ大体予想はついとる」

「流石っすね！」



––––––本当、流石。



チームメイトのことよく観察している。



北さんには一生敵わない。それは自覚済み。




「そんで予想って？」

治が聞く。

「テストの点数悪かったんやろ、そんで荒れてるだけ」


「ああ、今日部活始まる前赤点何個かAさんに聞かれましたわ」


「ほうか」




俺が言ったことににこ、と微笑む北さん。


北さんは滅多に笑わんのに、やっぱりAさんの話のときは笑う。



これは部活に入ってからもずっと思ってた。


一年前から、北さんとAさんは恋人だと思っていたから。

Aさんの直球すぎる片思いってことは最近知った。




(まあ俺は、Aさんと北さんが幸せならそれでええわ。)

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