【HQ】主将がかっこよくて辛いです。【北信介】

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この前受けた前期試験が終わった。いろんな意味で。
テストを返されるたび、先生に笑われる。
ついでにクラスのみんなにも笑われる。

クラスのみんなというのは北くんも含まれているわけで、部活の時に何言われるかわからない。怖い。

『赤点、みっつ、だと…』



部室で答案をくしゃくしゃに丸める。


「あ、Aさん早いっすね」
『なあ治』

「はい？」

『お前赤点何個あった？』

「二つですけど」

『ううううう裏切り者おおお！！！！』



治に丸めた答案用紙を投げまくる。


私受験生だよね？あれ？勉強してたよね？


––––––––あ、そうだった。


テスト勉強のときは部活がないから北くんに会えなくて教室での北くんの様子を眺めてて家でもそれを思い出してニヤニヤして…


––––––自業自得。



それで担任にもこのままだとA大学なんて夢のまた夢だなんて言われてしまった。


北くんとのキャンパスライフが私にはかかっている。




でもインターハイはもうすぐ。

勉強より部活を優先させたい。
そんなこと言ってたら北くんに近付くなんて一生無理。



もしかして私、インターハイ終わったら部活引退しなきゃいけない感じ？



「……い、おーーい、Aさん？」


固まる私に目の前で手を振る治。

もうこの部室にいるのもあと数週間？




『私、全力で部活する』

「あ、はあ、それは俺もっすけど」

『治なんかと一緒にされちゃ困る！今日から変わるから見といてや！！！』



ドリンク、洗濯、掃除、記録。


全ての作業を完璧にこなす。それで悔いなく引退。


まあ寂しい気持ちでいっぱいだけど、私の人生がかかっている。


北くんに近付くのだ！それでドキドキしすぎて死亡はキュン死なのだ！

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