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庭を歩きませんか、と誘われたので大人しく外に出た。
綺麗な花や、大きな池があって、風情があった。
「あの、Aさん」
『……はい？』
「また会ってくれませんか。僕には勿体無い綺麗な人だけれど、この機会を逃したくない」
『–––––––––良いですよ。また会いましょう』
普通にいい男の人だ。
清潔感もあるし行儀も良い。母が好きなタイプ。
おそらく仕事できるのだろう。
相手の母親も私の母と同じ匂いを感じた。
多分彼も母親に言われてこのお見合いを受けたのだろう。
そして逃すな、と言われたに違いない。
2週間後、私達は会うことになった。
帰りの車の中での母は機嫌が良かった。
「会うことになったの？」
『うん。2週間後の日曜日に』
「良い人そうだったわね」
ああこれは、大学を卒業する頃には婚約すると決まるかもしれないと目頭が熱くなる。
そろそろ若利を諦めなければ。
母は若利がプロ選手になると聞いてから、「若利」の単語を出すと機嫌が悪くなる。
わかりやすい人だ。
「2人でどこに行くことになったの？」
『映画を、観ようって』
「へえ。粗相のないようにね」
『…はい』
一度だけ、若利と映画を観に行ったことがある。
中学2年生のとき、大好きな本が映画化すると聞いて親に内緒で観にいこうとすると若利が一緒についてきてくれた。
親にバレると、「俺が連れ出しました」と嘘をついてくれて、私はあまり怒られずに済んだ。
それももう、忘れなければ。
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池田(プロフ) - 水素と酸素さん» そう言っていただき本当に本当に嬉しいです！！！！浮いちゃうのは強すぎです！笑 (2020年11月25日 9時) (
レス) id: 7362264056 (このIDを非表示/違反報告)
水素と酸素 - 大泣きした。最高すぎて布団の上にある枕涙で浮きました (2020年11月24日 17時) (レス) id: 26b4c0de6c (このIDを非表示/違反報告)
池田(プロフ) - さくさん» 全てだなんてとても嬉しいです……！ありがとうございます！！！ (2020年9月25日 7時) (レス) id: 7362264056 (このIDを非表示/違反報告)
さく(プロフ) - 池田様の作品全て読ませて頂いてます！！大好きです (2020年9月22日 20時) (レス) id: 400b467cc4 (このIDを非表示/違反報告)
池田(プロフ) - アイさん» 嬉しいです！ありがとうございます〜！ (2020年9月19日 20時) (レス) id: 7362264056 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：池田
| 作成日時：2020年9月17日 19時
