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「若利くん、バレーボール…だったかしら、の選手になるみたいよ」
『ふうん、そうなんだ』
女子大に進学が決まった日、若利の進路を母から聞いた。
スポーツ推薦で大学に進むらしい。
幼い頃から若利の側にはバレーボールがあった。
高校に入るまではよく試合を観に行っていて、左で打って相手に勝つ姿がかっこよかったのを今でも覚えている。
中学からそのまま白鳥沢に入った若利は、全国の中でも3番に入るくらいの実力になったらしい。
女子高の私とは違い、自分の手で勝利を掴んでどんどんと進んでいく彼が眩しくて、試合を観に行くのをある日急にやめた。
彼からの連絡は何も無かったし、今までだって応援に来ていたことも知らなかったんだと思う。
「……A」
古本屋から出たときに、偶然ランニング中の若利に会った。
駐車場に車が止まっており、そこまで若利はついてきた。
『プロになるんだってね』
「ああ」
『頑張って。応援してる』
「Aは、どうなんだ？」
若利らしい、素っ気ない質問。
『女子大に行くよ』
そしてきっと、若利以外の人と結婚するんだろうなと高校3年生にして思っていた。
許嫁だなんて言いながら、母は家のことしか考えていないから、選手になる若利のことはもうとっくに興味は無い。
私は、若利以外と結婚するなんてあり得ないのに。
「そうか」
『じゃ、バレーボール頑張って』
「ああ」
その日から、私と若利は全く会えなかった。
大学へ通うのも家の車だし、"良い妻" になるための稽古ばかりさせられていたのだ。
そしてそれから数年が経ち、私はお見合いをすることになった。
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池田(プロフ) - 水素と酸素さん» そう言っていただき本当に本当に嬉しいです！！！！浮いちゃうのは強すぎです！笑 (2020年11月25日 9時) (
レス) id: 7362264056 (このIDを非表示/違反報告)
水素と酸素 - 大泣きした。最高すぎて布団の上にある枕涙で浮きました (2020年11月24日 17時) (レス) id: 26b4c0de6c (このIDを非表示/違反報告)
池田(プロフ) - さくさん» 全てだなんてとても嬉しいです……！ありがとうございます！！！ (2020年9月25日 7時) (レス) id: 7362264056 (このIDを非表示/違反報告)
さく(プロフ) - 池田様の作品全て読ませて頂いてます！！大好きです (2020年9月22日 20時) (レス) id: 400b467cc4 (このIDを非表示/違反報告)
池田(プロフ) - アイさん» 嬉しいです！ありがとうございます〜！ (2020年9月19日 20時) (レス) id: 7362264056 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：池田
| 作成日時：2020年9月17日 19時
