【HQ】隣の314号室【日向翔陽】

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待ちに待った月曜日！

いつもと同じ7時半に家を出る。



すると隣の314号室のドアが開き、ぴょこっとオレンジ頭が出る。

「A、いってらっしゃい！」


『行ってきます！』




好きな人に朝から見送られるってこんなに幸せなことだと知った。



満員電車も苦痛では無くなった。電車の中に翔陽が写っているポスターを見つけるとテンションが上がってより一層一日の元気を与えられた。




仕事中も、翔陽もバレー頑張ってるんだって思うと頑張れた。


恋のパワーって凄い。




そしてお昼。


お弁当と、六個入りの饅頭を持って北先輩のところへ。


『北先輩！お世話になりました』


「お別れみたいなこと言うてどうしたん」


『付き合うことになりました！北先輩のおかげですよほんと』


「そりゃおめでとさん」


『北先輩翔陽のところにも行ってくれてたなんて…』


どんだけいい先輩なんですかほんと。



「まあ日向が伊藤のこと好きなんはお前ん家にお見舞いに行ったときから気付いとったからな」


『え、そんな早くから！？』



北先輩の観察力とかどうなっているのだろうか。


「ああそれと」

思い出したかのように言う。



「転勤の話嘘やから」


『はい？』


「伊藤が転勤するとか言っとけば二人がはよくっつくかと思てな」


『どんだけ策士なんですがあんた！！』


「結果オーライ、ってやつや」




やっぱり一生北先輩には勝てない。

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