順風満帆 ページ1
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「A！朝だぞ！」
『ん〜〜〜……おはよお、翔陽』
翔陽と結婚して早2年。
順風満帆な日々が続いている。
翔陽はプロのバレーボール選手として活躍していて、私はブラックジャッカルのマネージャーのようなものをしている。
選手達の体調や状態を毎日記録して、成功確率なども出すとか、まあいろいろチームのためにやっている。
出会いは翔陽がブラックジャッカルに来たとき。
私の一目惚れだった。
ちょっと焼けた肌とオレンジ色の髪の毛、そして鍛え抜かれた身体。
出会って5秒で即決。
ブラックジャッカルへと仲間入り。
一目惚れといっても私が好きなのは翔陽の筋肉だった。
そこからまあ色々と仲良くなり、性格まで好きになり付き合って結婚。
いわゆる付き合ってから結婚するまでが早くスピード婚というやつだった。
2年経った今でも翔陽のことが好きすぎてたまらん。
『ランニングもう行った？』
「おう、そんで飯も作っといたぞ」
『ほんっっと毎朝ありがとうね。スパダリだあ』
「夕飯はAが作ってくれるからおあいこだと思うけど」
毎日幸せ。本当に。
朝ご飯を食べ、片付けを終わらせ、準備をしたら2人で体育館へと向かう。
今日は他のチームとの練習試合。
私も翔陽も気合が入っていた。
「……うん、今日の翔陽くんいいね」
『はい、そうですね！佐久早さんもレシーブ安定してるしサーブもいい感じですね』
監督と試合について話し、気付いた点をすぐにメモをする。
ドリンクも各選手に合わせて作る。
忙しいけれど、みんなのバレーが好きだから苦ではない。
試合に集中しているとき、
「おい、危ない！」
横から監督の声が聞こえる。
––––––––佐久早さんが打ったサーブを相手のレシーバーが上手く拾えず、鋭い勢いを保ったまま私の頭に、バンっと当たる。
佐久早さん、覚えておけよ。
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作者名：池田
| 作成日時：2020年7月3日 12時
