【HQ】銀島くん一択です。【銀島結】

話しかけられる ページ10

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最近、角名くんに話しかけられる回数が増えた。


侑くんのところにバレー部のみんなが集まっていて、私は席に座って携帯をいじっていたとき。





「ねえ、神崎さんだよね？箱推しの」



箱推し、を強調して話しかけられた。





『あ、うん、そうやけど』



「推しいないの？」



『一人に絞れやんくてさ！』






まあ君の後ろで侑くんと話している銀島くんなんですがね！！！！


「ほんとに？もしかして俺とかだったり？」



『あはは、随分自分に自信あるんやねえ。まあ角名くんもプレーはかっこええとは思うけど』



「うわ、意外とそういうタイプ？」



『何やねんその言い方』



「箱推しなら俺のことも推してるんでしょ？」



『まあそうやな。でもそんな風に喧嘩売られたら買うしかあらへんやろ』







––––––興味のない人に対して口が悪くなるの、やめたい。

私達の言い合いをぼーっと見ている三人衆。




まずいなあ、銀島くんにこんな女の子だってばれちゃった。






「推しは誰なわけ？」


『箱推しって言っとるやん……』


「そう言って、侑達に近付く女の子いっぱいいるんだよね」


『は、』


「おいやめえや角名。Aちゃんはそんなんやあらへん」


「わかんないよそんなの」







過去にそう言い寄ってきたファンがいるらしいというのは、割と有名な話だ。

それで部員も迷惑してきたらしい。



今の宮兄弟ファン達の間では誰も手を出さないという掟みたいなものがある。

私は宮兄弟ファンじゃないから良いやと思ってきたけど。



銀島くんにも迷惑がかかるんだ、と思うと角名くんには何も言い返せなかった。





『ならもう、練習も試合にも応援しに来んから安心して』






バイバイ、推し活。


バイバイ、大好きな人。





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