お返しは答えがほしいです。 (ページ5)

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Aside

そして待ちに待った物件探しの日

集合の時間より3時間も早く起きた私は着ていく服から持ち物そしてメイクとヘアセットで大忙し

この日の為にYouTubeでメイクの動画漁って練習していたから、メイクはそれなりに上手くできた
けれど、問題はヘアセット
アイロンで髪を巻くがどうしても上手くいかないし静電気でバチバチして痛いしで終わらない

結局、寝癖以上にボサボサになった髪を上で一つにまとめて、失敗を隠すかのようにお団子ヘアにした
お団子も得意な訳ではないから崩れないようにスプレーやらピンやらで固めておいた

結果、思い描いていたふわふわゆるゆる巻き髪の守ってあげたくなる女子には程遠い仕上がりになった
巻き髪に失敗したから可愛いワンピースもやめて、いつものパンツスタイル

理想と現実の差に笑えてきたけど、あの変な巻き髪よりはとかワンピースじゃ寒いし動きにくいとか言い訳並べて鏡に映る自分を見ていた

父「A、そろそろ出発するぞー。」

『はーい、今行く！』

玄関からお父さんに呼ばれ、カバンを持って階段を下りる

父「全くどれだけ時間がかかるんだ。」

母「Aだって女の子なんだから、好きな人の前では可愛くいたいのよ。」

『そ、そんなんじゃないって！！/////』

母「照れなくてもいいじゃない。Aは昔から拓司くんのこと大好きだったんだから。」

父「拓司くんがAを嫁さんに貰ってくれるなら父さんは大歓迎だな。」

『それはないって。私の片想いなんだから。』

そうだよ
どんなに着飾ったって、可愛くなったって拓司くんは私の恋人にはなってくれない

そんなこと、私が1番分かっているはずなのに、もしかしたら今日好きになってくれるかもしれないなんて淡い期待をしてしまうんだ

、