大和撫子は余韻に浸る ページ39
工藤先生の受賞パーティから早3日が過ぎ、またも執筆に追われる羽山です、どうも。
ペンを握ってから実はもう半日が過ぎております。しかし目の前に広がるのはまっさらな原稿用紙...。
はて、今日はどうしたものかとふと考えますが理由は単純明快。あのパーティでの出来事であります。
正直に言って、工藤先生に頭を撫でられてからの記憶があまりありません。
いつの間にか自室にいて、いつの間にか翌日の朝を迎えておりました。
そこからも悶々とパーティでの出来事を頭の中で反芻しては照れて死にそうになっているのです。
当然、そんな状態の私を見逃す訳もなく矢澤さんは不調ならポアロへGO！と言い残して部屋を後にされました。
「よしっ、気分転換も大事だよ！工藤先生からお褒めの言葉を頂いたのだから頑張らなくちゃ私！！」
頬を両手で叩き自分に言い聞かせる。
決意を新たに箪笥から淡い色の着物を取り出す。安室さんから頂いた着物ではないけど簪によく似合いそうな着物だ。
意気揚々と着替え、部屋を後にした。
ーーー
ポアロに着くとカウンターで珈琲豆を挽く安室さんが見えた。
入店を伝えるベルに反応して目線が交わる。
「いらっしゃいませ、Aさん。｣
「こんにちは、安室さん。」
軽く挨拶して、安室さんの目の前のカウンターに座ると驚いたような彼がいた。
なんでだろ？
「…Aさん、何かいいことでもあったんですか？いつもは僕がカウンターに案内しないと目の前でお話してくださらないのに。」
と、言いながらどこか悲しそうな安室さん。
それにしても流石、毛利探偵の弟子ってかんじだなぁ…
「あはは…安室さんにはすべてお見通しみたいですね。だいぶ良いことがあって勝手にカウンターに座ったのは無意識というか…って、もしかして今この席に居ないほうがいいですか？」
もしかしたら、いきなり座ってお仕事を邪魔してしまったのかもしれない…
そう思って、席を立とうとしたら勢いよく手を握られた。
「あっ、いや、その…Aさんの歩調が少し弾んでいたのでご機嫌なのかな…と。それと、僕はAさんとお話しするの好きですから…」
安室さんは私の手を掴んだまま少し目を反らしていた。耳が真っ赤…
たぶん私も同じ感じだ。
「あ、あむろさん。手、離しましょ？ここにいますから。」
すると安室さんは何かに気が付いたように手を放し、勢いよく引き抜いた。
「・・・」
「・・・」
とても気まずい…
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明子(プロフ) - 『命かながら』ではなく『命からがら』ですよ〜。 (2020年6月30日 22時) (
レス) id: 1e641c8eeb (このIDを非表示/違反報告)
きりん。 - イアデビルさん» 更新遅れてしまってすみませんでした…。更新頑張ってまいります。 (2020年6月30日 21時) (レス) id: 686f368df9 (このIDを非表示/違反報告)
きりん。 - ムスメ3さん» ネタバレ防止と言いますよりも、NOCとバレた後の主人公との接触という描写にしておりますので、本性を明かさない為に「緑川唯｣という偽名を使ってるって感じです…。長くなってしまってすみません。深く読んでくださってありがとうございます。 (2020年6月30日 21時) (レス) id: 686f368df9 (このIDを非表示/違反報告)
ムスメ3(プロフ) - スコッチの本名は諸伏景光だったと思うのですがネタバレ防止に変えているのですか？ (2020年6月30日 16時) (レス) id: 87b01b0a04 (このIDを非表示/違反報告)
MEGUMI(プロフ) - おはようございます!!久々の更新で半分テンション上がってます!もう零君VSヒロ君の恋愛対決見ものでした!!引き続き更新を待っています!!あ､後おかえりなさい!!!(笑) (2020年6月30日 8時) (レス) id: 7610968079 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりん。 x他1人 | 作成日時：2018年9月9日 23時
