122話 ページ22
Aside
男が消えて真冬と2人きり
布団にくるまってる私に言った
「紐､ほどくから手だして」
するとすぐほどいてくれて
口につけられたガムテープを剥いだ
すると布団の上からぎゅっと抱きしめられた
「会いたかった…」
耳元で言われた大好きな人の声は愛おしくて
私の中に詰めた綿のような感情は縫い目がほどけて一気に溢れでた
けど綿よりも重く
泣かないと我慢していた感情はもうどこにも無かった
その間ずっと真冬は背中をさすってくれていた
落ち着いてきた時先に口を開いたのは真冬で
「ごめんね
誰にも言えない秘密ってあると思う
でも､その秘密がAを苦しめていて
僕とAを引き裂くものだとしたら
僕は､その秘密を知ってAとちゃんと結ばれたい
君の全てを知りたい
そんなもので僕達の関係が終わるとするのなら僕は僕の力でそれを壊して君と幸せになりたい
だからAの秘密聞かせてください」
抱きしめながら言われたその言葉
この間までの逃げる私はもういない
ちゃんと向き合うんだ
『私の全てを話すね
私のパパは社長で他の家より裕福だったと思う
けど仕事の移動途中でパパとママがあの世に行っちゃった｡私の誕生日に
親戚は誰も引き取ってくれなかった
その時引き取ってくれた施設長さんもその２年後に亡くなって…
それもあって施設の人は私を【呪われた子】って呼んだ
施設の人も周りの人も私から距離をとって
でも段々とそれは暴 力に変わっていった
私だけ部屋は別
ご飯も半分 遊ぶ時間は掃除や買い出し
そこから始まったのが自分を傷つける行 為
中学に入ってからつけられたあだ名は【孤児】
この間の女子は中学で出会ったの
いろんなことさせられて
それから高校もその女子と一緒
その頃にはもう自分を傷つける行 為が毎日の日課になってた
それを気にするなって言ってくれたのが唯一の友達になってくれた男子
一人の私に声掛けてくれて嬉しかった
けど結局は身体目当て
これが真冬と出会う前までの私』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 524人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
クリーム(プロフ) - 猫月さん» 5でもコメントいただきほんとにありがとうございます^^*涙拭いてあげたい(^-^; (2018年1月7日 21時) (
レス) id: 62d9a135e4 (このIDを非表示/違反報告)
猫月 - このお話の主人公ちゃんの心情が私とすごい似ていて、このお話見ながらめっちゃ泣いてました。とってもいいお話でした。 (2018年1月7日 10時) (レス) id: 7f2a761a60 (このIDを非表示/違反報告)
クリーム(プロフ) - 白くま先生さん» ただいまです！もう少しできゅんきゅん爆発ですよ！！頑張りまぁぁぁぁす！ (2017年10月12日 22時) (レス) id: 608226b513 (このIDを非表示/違反報告)
クリーム(プロフ) - りるんさん» お久しぶりです！長くお待たせして申し訳ございません!! (2017年10月9日 20時) (レス) id: 608226b513 (このIDを非表示/違反報告)
りるん - 久しぶりですね! (2017年10月9日 20時) (レス) id: 93e0f25794 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：クリーム | 作成日時：2017年8月27日 20時
