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幽霊が23人 ページ24

「呑気にタバコ吸って……
  良い身分だね萩原」

 「あれ?Aちゃんじゃん!
  避難誘導をしている警部ってAちゃん
  だったのね〜」

 「……ここの階に足腰の悪いお婆ちゃんが居てね
  それで最後、私はそのお婆ちゃんを連れて
  このマンションから出るけど、あんた
  防護服は?」

 「………あんな暑苦しい物着てられっか」

  パンッ!

 「い、痛てて……」

 「そんな理由で着ないなんて……あり得ない!
  爆弾なんていつ爆発してもおかしくないの!
  それを分かってる!?あんたの指示1つで
  この場にいる皆の命が亡くなる可能性が
  あることを自覚して!!」

 「…………これが、愛の鞭だね」

 「何、もう一発殴る?今度は平手打ちじゃなくて
  グーで殴っても良いけど」

 「…着るよ、防護服そんな泣きそうな顔で
  言われたら、ね?」

 「誰が泣きそうな顔してるか知らないけど
  とにかく、私はもう行くから」

 「…………Aちゃん!!」

 「何?」

 「ありがとう」

 「最初から着ろって話………全くバカなんだから」










  「防護服を着ていたからか、死は免れています
  ですが瀕死の状態です。いつ目覚めるか……」

  「それでも構いません。お金なら出します
  どうか彼を………私の幼なじみを助けて下さい」









あれから7年
萩原は息を吹き返そうと頑張っているんだ

「………先生」

「えぇ、奇跡ですよ脈が動いたのも、ね」

「今まで本当にありがとうございました無理を言って
先生には何年もお世話になって……」

「いえ、医者として当然ですよ
頑張ったのは私ではなく彼、ですよ」

「………そう、ですね」

「後は貴方も……7年も彼を待ってくれた
きっとそれだけで彼は救われたでしょう」

「私は待っていた………ただそれだけですよ」

「時期に目覚めるでしょう。まぁ
7年も眠っていましたから最初は体を動かす訓練から
リハビリにはかなり時間がかかるかも知れませんね」

「そうですね、ですが彼も警察です
眠っていたとしても身に付いた体力がありますから
案外すぐにリハビリも終わって退院するかも……」

それできっといつものように笑ってくれる
………でしょ?萩原

ピ、ピ……………

《さっさと起きろよ萩………》

《萩原……》

「皆、待ってるよ
………だからさっさと起きて、!萩原!!」

私が掴んでいた萩原の手がピクリと動いた

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月奏星(プロフ) - 幽霊が29人 番外編3のやつって銀魂ですか? (2023年4月10日 14時) (レス) @page30 id: a13783a9b2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:スコチ明 | 作成日時:2023年3月5日 12時

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