【ツイステ】オクタヴィネルの元寮長

Episode28 "Me" ページ29

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幸せは、俺の人生に意味を持たせてくれる。

死にたいなんて考えはもう起きない。




エリ「A。少し話をしないか？」




それでも、また



不幸は



連鎖する呪いみたいに



俺の身体に刻み続ける



"もっと不幸になれ"と





エリ「驚くなよ。聞きたいだけだ。最近、どうして俺を避けるんだ？」



『っ、この部屋から出せって言ってんだ！！』



エリ「出せ？なんで出さなきゃならない」



『気絶させてベットに縛り付けてくる奴に危機感抱かない奴がいるかよ！！』





目が覚めたら、ベットの上にいた。

腕と足は結束バンドで縛られていて、オクタヴィネル寮長(エリ)が俺の上に馬乗りしてる。

状況把握するより前に、はやく逃げようと思った。


でも逃げようと手足を動かすと、寮長はものすごい力で身体を押さえつけてくる。

それで、力のない声でつぶやいてきた。





エリ「…………ふざけやがって」



『は？』



エリ「俺はお前を助けてた。ベタベタ触る気持ち悪い寮生からッツ！！！！」



『……なん、だと』



エリ「………例えばそうだ。お前を見つければ、いつも声をかけてくるキングスカラー。人魚に戻りそうだった時、近づいてきたドラコニア。他にもたくさん……汚いヤツらが」





そこで言葉が止まった。


ちょうどよかった。俺には到底理解できないことをよく理解するための時間が欲しかったから。


気持ち悪い？汚い？



誰が──────────



俺を気にかけてくれた全ての寮生たちを、コイツは汚いと思ってるのか？




「なんで」っていう質問は、俺の方がしたい




すげェ怖かった。




数ヶ月前までは

優しくしてくれて、よく面倒をみてくれた寮長が

今は俺を縛って、閉じ込めて

瞬きひとつせずに俺の事を見つめている。



"友達"だと思いかけていた奴の本性を知って

どんな理由であれ、こんなことをしたエリを、もう友達とは思えなくなってしまうことが怖かった。






不幸を連鎖させたくないのに



なぜこうも上手くいかない



いつもどこかでつまずくんだ



それで大怪我をして 長い時間立ち直れなくて



やっと光が見えたと思ったら



また黒い雲が現れる



何か対策できただろうか



急に現れた嵐から身を守るための対策



あぁ



予想がハズレてしまったんだったら



今、対策を練ればいい



この場から逃げ去るための









己を守るために




魔法(のろい)を使えばいい

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