【ツイステ】オクタヴィネルの元寮長

Episode38 怒りの矛先 ページ39

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アズールの発言に、ジェイドとフロイドは、わけがわからないといった表情をした。

長年連れ添ってきた友達であるAが、同族殺しなんてするはずがないと思っていた。

けれど、一度不信感を抱けば、それが収まってくれることなど決してない。





『その話は誰に聞いた』



アズール「3年生です。あなたの報復を恐れているので名前は明かすなと」



『…………そうか』



アズール「もちろん最初は信じませんでした。だってあなたは寮長だ。……寮生があなたを貶めるためについた嘘だと、､」



『その3年は正しい』





3人は頭の中が真っ白になった。

アズールは理解していたはずなのに、まったく動けなくなってしまった。


Aが、聞かれれば隠しもせず淡々と真実を伝えてきたことにものすごく驚いている。





『…………俺が殺しちまったのは、元オクタヴィネル寮長エリ・アンバリアス。で、この倒れてんのはエリの兄貴』



アズール「兄…………!?」



『多くは語らねェ、あの日のことは思い出したくねェからな。俺は怒り任せにユニーク魔法を発動して………エリを死なせちまった』



ジェイド「………その3年生のように知っている生徒が数人いるなら、なぜ彼らは学園長に報告しないのですか」



『隠蔽したのは学園長だからだ。俺は誰がどう考えても犯人。だけど証拠がないから、3年共も告発できない』



ジェイド「学園長が揉み消した、と」



フロイド「アハ、いっつも胡散臭えとは思ってたけど。マジでヤバイ奴じゃん」



『………この話は終わりだ。俺を嫌悪しててもかまわない。今はこっちに集中しろ。コイツら学園を吹っ飛ばす気だ』



アズール「……コイツらの目的が分かったようですが、この男から首謀者は聞き出せたのですか？」



『いや、コイツがテロリストの親玉な』



アズール「は？テロリストの首謀者なのに、こんなに簡単にやられてしまったんですか!?」



『んなに簡単じゃねぇよ！頭を洗脳すんのがどんなけ大変か分かってんのか』



ジェイド「あまりにも呆気なさすぎますね」



フロイド「バカなんじゃね？」



『洗脳魔法は相手に大きな感情をもたせた時が一番かけやすい。コイツが俺に恨みの感情をもっててある意味助かった』





Aは気絶している男に舌打ちして、自分の血によって赤く染まった手を見た。





アズール「治癒してあげましょうか？かなり手荒く扱われたみたいだ」



『………いや、自分でなんとかする』

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