Episode32 "Strange" ページ33
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『NRCは』
俺は、前から、この学園がおかしいと思っていた理由を話そうとしていた。
クロウリーを一瞬見て、床に視線を落とす。
背筋がゾワッとした。
クロウリーの黄色い瞳の瞳孔が縦長に伸びて、まるで獲物を狩る前の野鳥のような恐ろしい瞳をしてた。
クロウリー「何をおかしいと思ったんです?」
答えを急く問いが投げかけられた。
答えによっては、クロウリーが、俺に危害を加えてくるかもしれない。それにコイツは、俺が"殺人を犯した"証拠を持ってる。
なんのために俺のしたことを隠してるのか。
それは、俺に利用価値があるからだ。俺が"何かをすれば"、クロウリーは利益を得られる。
その何かは、俺にしかできないことなんだろう。
『………なァ、アンタの方から話してくれ。なんで俺をまだ自由にさせてる?』
クロウリー「フフ、逃げましたね」
『俺の話は憶測に過ぎない。でも、アンタの話は事実だろ。俺には利用価値がある、っていう事実だ』
クロウリー「ま、いいでしょう。その通りです。君には利用価値があります」
クロウリーは、自分の横にあったステッキで、空中に何かを描き出した。
絵や、文字やら、昔の本のコピーやら。
『これは?』
クロウリー「マイヤー君。あなたは、その"ユニーク魔法"をどうやって身につけました?」
『そんなのここにいる生徒と同じだ。自然に身についた。魔法解析学を研究してたから、その影響を受けて』
クロウリー「嘘をつかなくて結構ですよ。………それとも本当に知らないだけ、ということでもないでしょうに」
『……………はー、よく調べてんのなァ』
クロウリー「ええ。私にその手の嘘は通用しません」
ニコリと微笑まれたが、それもまた不気味だ。
何を求めてるのかが、笑顔からは少しも読み取れない。前から学園長はこんなキャラだった。
掴みどころのない、そんな感じ。
クロウリー「"私たち"には時間がないのです」
『"私たち"って、何の話だ』
クロウリー「………君のユニーク魔法は素晴らしい。文字通り【禁断の魔法】です。その力を増強すれば、世界の五本指に入る魔法士すら敵わない」
『ンなわけあるか。このユニーク魔法は、マイヤー一族に代々受け継がれてきた力だ。なれるならとっくになってる』
クロウリー「ですが、魔法士なら誰もが恐れる力ですよ。"魔力を破壊"するユニーク魔法とは……」
『まぁ………………非現実的だわな』
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かれーらいす(プロフ) - 憂さん» ありがとうございます! (8月11日 3時) (レス) id: 5ca5f702d5 (このIDを非表示/違反報告)
憂(プロフ) - とっても面白いです!!すごい速さで読み進めてしまいました笑 お話の続きが気になりすぎます!!お身体などにお気をつけて無理の無い程度に更新頑張ってください!!続きを楽しみに待ってます!!( *´꒳`* ) (6月14日 3時) (レス) id: 9c386c62ed (このIDを非表示/違反報告)
かれーらいす(プロフ) - 檸檬さん» ありがとうございます!!お話を面白い方向に持っていけているか不安だったのですが、檸檬さんのコメントを読ませていただいてとても嬉しく思いました*ˊᵕˋ*これからも宜しくお願いいたします。 (2023年2月7日 21時) (レス) @page29 id: 75feb1bede (このIDを非表示/違反報告)
檸檬 - すごく面白かったです!!男主くん………すっごい好みです……性格もプロフィールも全部好みなんです!初めて読ませていただいたときからハマってしまいました!お体に気をつけて更新頑張ってください!応援してます(*^^*) (2023年2月7日 19時) (レス) @page29 id: 069557edb4 (このIDを非表示/違反報告)
かれーらいす(プロフ) - 零さん» 励みになるお言葉ありがとうございます!更新遅れないように努めます! (2023年1月28日 21時) (レス) id: 75feb1bede (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かれーらいす | 作成日時:2022年6月19日 17時