今日も今日とてケンカップル【ころん】

1. 日常 ページ2

Aside







『んぅ………ころん、おはよ……』



寝ぼけてるのか知らないけど、何故かまだ寝ているころんに挨拶をする私。



すぅすぅと規則正しい寝息を立てて眠るのは、私の自慢の彼氏…と言いたいところだが、はっきり言って全く自慢じゃない。クズだよこいつ。

ジャムの瓶開けたり、なんか食ったり、腹にグーパン入れてやる度に

｢ゴリラ｣だの｢豚｣だの言ってくる。

ハッ、豚は体脂肪率低いから私と一緒にすんな！





今は午前5時。

なんでこんな早く起きるかって？


このニートの飯作るからだよわかるか。


とりあえず自分には手早くサンドウィッチを胃に押し込み、ころんの分のご飯を作った。



朝には栄養が偏っていない健康を重視した和食、昼にはランチパック。

ふっふっふ、朝昼と作ってあげるほど私が優しいと思うなよ？



そんなことをしていると、時間は6時半を指す。

あ、もう行かんと。



毎日の日課である書き置きの手紙に、今日はこう書いておいた。


【レンチンしてご飯食べてね。あと、そろそろ飯くらい自分で作れ乞食】



ふぅ、家出るか。


メモをご飯と一緒に置く。





あ、化粧してなかった。危ねぇ危ねぇ。



すっぴんのまま行ったら誰？って言われてまう。


薄いメイクをして、等身大の鏡の前でくるりと一周する。

よし、上出来だ。




そして、いつものように私は家を出た。



＊・＊・



｢おい篠宮ァ！！ンだよこれは！！！さっさとこっち来い！！今やってる仕事は後に回せェ！！！！｣



『はい！今行きます！！すみません！！すみません！！』



どうやら、この部長は私のことを気に入っていないらしい。



若いくせに社長から自分より信頼されていることが頭にきたらしく、随分と私を嫌っている。

こき使われるのはほんと毎日だし、パシリとか仕事の押しつけとかもある。

極めつけは、ころんから貰ったカーディガンを汚されたことかな。

私の好きな青で色が着けられていて、上品で少し布地が薄めのどの季節でも着られるカーディガン。



私は、ころんからもらった物ならなんでも大切にするがこれは特別気に入っていたものだ。



その時はマジで殺意湧いたよね。

今日もなんとかあの上司攻撃から逃れ、家に帰った。

＊・＊・



家にへとへとになって帰ると、同棲中の彼氏が迎えに来る。



こ ｢いやおっせーし。連絡くらいよこせ｣


『疲れてる彼女になんつー態度だてめぇグーパン食らわすぞ』

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