記憶の欠片 ページ37
side_××
痛い
痛い痛い痛い
生まれてきてごめんなさい
僕のせいで...ごめんなさい
お父さんごめんなさい
ー貴方、もうやめてください!ー
ーこの子が一体何をしたというのですか!ー
ーこいつが生まれた事自体が罪なのだ!ー
痛いよ
やめてよお父さん
お母さんをいじめないでよ
ーお前のような者が泣くな、穢らわしい!ー
ー本当にごめんなさい、私のせいでー
ー一緒にご飯食べましょうねー
僕が食べたらもっと少なくなるのに
ごめんねお母さん
でもね僕食べ物の味分からないの
ずっとお父さんに叩かれて味分からなくなっちゃったの
こんな息子でごめんなさい
お母さんが泣いてるのに何も出来なくてごめんなさい
ー大丈夫、大丈夫よー
ーこの世に生まれてきて幸せにならない人はいないのよー
ー貴方もいつか必ず幸せになれるわー
頭を優しく撫でてくれるお母さんだけが
僕の命より大切な人だった
ちゃんとご飯を食べさせて貰えなくて
いつも人より多く仕事をしてたから
体を壊して寝込むようになった
いつも咳をしてて苦しそうだった
僕のせいだ、全部
ー大丈夫よ心配しないで、また一緒にお出かけしようねー
ーあらまた熱が上がってるわ、無理しないでね?ー
ーお姉様、ごめんなさい迷惑かけてー
ーいいのよ、大切な妹だものー
ーあの人達本当に酷いわ、妻と息子に手を上げるなんてー
叔母様とお母さんは凄い仲が良いけど
叔母様とお兄ちゃんには優しい叔父さんも
僕達を嫌いだって知ってるから
ー離婚したいけど私の両親はもう亡くなってるしー
ー貴方達を置いていけないわー
ー私は離婚してもお姉様みたいにしっかりできませんー
ーきっと親権だって取られてしまいますー
ーおい!何を寝ているんだ早く仕事をしないか!ー
ーちょっと!この子が体調崩してるのが分からない?ー
ー寝ている暇があるだろうが!ほらお前も来い!ー
痛い、痛いよ
ーごめんなさい、すぐに行きますからー
ーお姉様、看病してくれてありがとうございましたー
お母さん泣かないでよ
ーうぅ、ごめんなさい、ごめんなさいー
ー早く後継を産めと言っただろ!ー
ーお前が、お前が生まれなければ良かったんだ!ー
痛い、ごめんなさい
ごめんなさい
ヤクルコって久々に飲むと疲れきった体に染み込んで二本三本グビグビいけるよな!!!→←・
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:エラベールコイン | 作成日時:2023年5月4日 21時