ろく。 ページ6
side．松村
今日も名前の分からないピンク髪くんがくる。
しんたろうにあの人だよって教えたら
慎｢え、あの人クラブで有名な人だよ｣
って小声で教えてくれた。
名前を聞くと
慎｢名前は自分でききなよ？？
きっと近いうちほくちゃんを
笑顔にしてくれる人だから。｣
ってあしらわれてしまった。
笑顔にしてくれる人ってなによ。
って、え、なに。クラブ？？
あ、だから夜あんな決めた格好してたのか。
納得。
明日はオフ。
きっとしんたろうが誘ったのは
クラブに行くため。
しんたろうの行くクラブには毎週月水金で
ピンク髪くんが来るんだそう。
そんな彼がなんで俺に
話しかけてくるんだろう。
ほら。今日もしんたろうが行ったあと
樹｢いい天気ですね。今日。｣
松｢ほんとですね。｣
樹｢さっきの方と仲良いの？？｣
さっきの方、？
あ、しんたろうのことかな？？
松｢あ、小さい頃からずっと一緒にいる
親友なんですっ｣
と紹介しておいた。
｢へぇ、〜。｣
え、なに、その興味無さそうな返事。
あ、
松｢さっき彼から聞きました。
ラッパーさんだったんですね。｣
と言うと目を見開いてびっくりしたような顔で
こっちをみる。
｢え、よくわかったな。その人。｣
松｢年がら年中クラブ行ってますから彼はっ｣
と笑うとその人も笑ってくれて
｢あ、おれTanakaって名前でラップしてます。｣
たなかだって。
普通に平凡な名前でびっくり。
松｢まつむらです。｣
｢知ってます。｣
え、なんで知ってんだろ。
と不思議に思ってると
とつぜんたなかさんが笑いだして
｢ねぇっ、わりぃっ、
まつむらさんっておばかなんですね…っ｣
失礼なことを言う彼。
松｢失礼ですよ。｣
というと目を見開いてまた笑った。
樹｢だって、ネームプレートに書いてあんじゃんっ｣
あ、そっか、
恥ずかしい…っ。
そしてそんな俺を見て田中さんは
樹｢可愛いんですねっ
まつむらさんって｣
と平気な顔をして言うんだ。
いやカッコよすぎかって。
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作者名：☆☆☆ | 作成日時：2020年7月2日 1時
