俺は俺。君は君らしく。ーきょもじゅりー (ページ10)

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だれ？ときくとその人は

ぱぁっ！という効果音がつくように

表情が明るくなった。

そして、元気よく

樹｢じゅり！たなかじゅり、｣

と答えた。

おれはその勢いにびっくりして

京｢あ、そ。｣

としか答えられなかった。

樹｢きみは？？｣

そう聞かれて

おれは、と答えようとして止めた。

あぁ、そうだ。

おれは人と仲良くしないんだった。

しばらく無言を貫くと

樹｢またくるね。｣

といって出ていってしまった。

たなかさんがでていったとたん、

胸がきゅっと苦しくなった。

京｢…な、にこれ。｣

初めて感じた感覚だった。

田中さん、、

聞いたことあるなぁ。

誰だっけ？

先生？？いや、先生にたなかは居ないはず。

あ！！バス！バスだ！！

バスのいちばん若い運転手！

今クラスメートの中でいちばん人気らしい。

うざ。と思ってたけど

確かにあのルックスだったら

人気なのは無理はないかもなぁ。

でも、そんな彼と俺が話したのかぁ。

また来るって言ってたけど

あと来てくれないだろうな。

だって酷い態度とったし。

寂しいなあ。

いやおれ、なんで来て欲しいなんて

思ってるんだよ。

おれはピアノの前に戻って

リズムの良い曲を弾いた。

何故かすごく機嫌がよくなったんだ。