松田くんの彼女（仮） (ページ21)

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此原の誕生日当日。

『ねぇ～ふっかさん怠い』

深「そんな事言うなよ、ほら飲め飲め」

自分だってそんなお酒強くないくせに、20歳を迎えたばっかの私に酒を勧めてくる。
いるよね、こういう先輩。

『照にぃ、どーにかして』

岩「あー、面倒だから頼んだ」

照くんに助けを求めても、軽く断られる。

ねぇ、とだる絡みをしてくるふっかさん。いい大人が人の誕生日会で何してんのよ。

深「最近、どーなのよ。このふっか先生が聞いてあげようじゃないか」

『おじさんだるいって』

目「昨日ってか今日、元太が迎えに来て2人で帰ってたけどね」

『言わなくていいよ！』

深「へぇ、結構いい感じなのね」

ニヤニヤ笑いながら膝で突いてくる酔っ払い。

『うざい』

　
顔を手のひらで退ければうぅ、とゆっくり倒れ込んでいた。

向「そーいえば、げんげんも、もう少しで誕生日やけどなんかするん？」

『つだくんの誕生日も一緒に過ごすの』

向「ふぁ？！そうなん！？聞いてへんけど」

『言ってないもん』

昨日の帰りに決めた事だし。

深「順調すぎじゃん」

目「元太からも聞いてねぇし」

『今日の今日だもん、てか言わないし』

深「Aちゃん、独占欲強いのね」

『ふっかさん、黙って』

深「ねぇ、当たり強くない？？？？ねぇ、」

面倒臭いふっかさんを置いといて、隣にいる康二くんと話していればあっという間にお開きの時間に。

岩「送ってく?」

『んーん、大丈夫！なおくん来てるから』

岩「誕生日も、兄妹か」

実の兄の名前を出せばすぐにあぁ、と頷くメンバーたち。

同時に店を出れば、少し進んだところに見えた兄の姿。

『なおくん！』

兄「お、きた」

会った瞬間抱き付けば、おめでとうと言いながら頭を撫でてくれる。

　

兄「Aのために、皆さん本当ありがとうございます」

『ありがとうございます』

深「お家でもいっぱい祝ってもらいなね～」

『そのつもりです～』

宮「本当仲良いね」

『んへへ、でしょ』

気が付けばなおくんと、蓮は同い年のためか私の横でちょっとした話で盛り上がっていた。この2人仲良いのよ。

『じゃあね！今日はありがと！』

「「おめでとう、またな」」

なおくんの運転する車に乗り、みんなと分かれた後自宅に向かい本日４回目の祝いをしてもらった。

まさか、これがあんな不祥事になるとは思いもしなかったよ。

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