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緑青の白昼 その3 ページ46

ふらふらしながらも、教育チームのメインルームへと帰ることができた。

適当なところに座り込む。

「ハァ〜、うぅ…痛い」

脇腹をさする。内蔵が出てきたりしなくて良かった…

私は戦う仕事をやったことなかったから、こういう痛みには慣れていない。

そういえばフィクサーやってるルビー姉ちゃんが凄い大怪我したことがあったな…

あぁ、そういえば連絡とかできていない。ルビー姉ちゃん、今どうしてるかな…

なんて考えこんでいる内に痛みが和らいできた。

後は管理人の指示を待と

「た、助けて!助けて!」

「え!?」

勢いよく入室してきたオフィサーが足をもつれさせ転ぶ。

私はあわてて彼女の元へと駆け寄った。

「どうしたんだ?」

「ろう、上の廊下で試練に会って、あ、わたし、の隣、歩いてた子がノコギリで斬られて…」

彼女を見る。目の焦点が合っていない。
スーツには血がベッタリ付いている。そして所々、穴が空いている…

「エ、エージェント、さん。お願いします…助けてください…!もうすぐそこに迫っているんです!」

へたりこんだ彼女はガタガタ震えながらエレベーターを指差す。

「わ、私は…」

管理人は教育チームのメインルームで待機するように命令した。

命令に背けば、退社…私の命はないかもしれない。

「見捨てないでください…」

「…………」

どうしても

どうしても彼女を昔の自分に重ねて見てしまう

助けない方がどう考えても懸命だ!

でも、こんな状況でも、あの人なら助けるだろう。

私の命は、あの人がくれた命なんだ。

あの人の意思を受け継ぐべきだ…

「安心して!私がしばらく試練の奴を見よう。貴方は休んでてくれ」

いけない事をしてしまう…だけど人を見捨てるなんて、できなかった。

「ありがとう、ありがとうございます…!」

うつむく彼女を尻目に私は廊下へ向かって行く。

…自分の着ているE.G.Oのことなんか気にせずに。

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なっしん(プロフ) - インディゴのロボトミーコーポレーション好きさん» コメントありがとうございます!魔弾さん、とてもかっこいいですよね!はたしてこの投稿ペースで出せる日は来るのか……出したいですね(´・_・`) (2023年3月28日 22時) (レス) id: 422472f880 (このIDを非表示/違反報告)
インディゴのロボトミーコーポレーション好き - とっても面白いです!私は魔弾さんがすきです!出してほしいです.. (2023年2月8日 17時) (レス) @page9 id: 1489bcb344 (このIDを非表示/違反報告)
なっしん(プロフ) - エリーさん» コメントありがとうございます!死蝶さんはそのうち出演予定となっております! (2021年2月14日 21時) (レス) id: 422472f880 (このIDを非表示/違反報告)
エリー - 死んだ蝶の葬儀出してほしいです…!一番好きなアブノーマリティなので! (2021年2月14日 18時) (レス) id: 069e45f1a1 (このIDを非表示/違反報告)
なっしん(プロフ) - 化け猫さん» コメントありがとうございます!好きなセフィラはビナー様ですね!カリスマ!好きなアブノマは自分の名前の由来にもしている何もないくんです。更新頑張ります!励みになります! (2020年12月21日 17時) (レス) id: 422472f880 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なっしん | 作成日時:2019年4月20日 0時

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