友達への道のりは長いらしい。 ページ4
門限まで数分というところで、寮に帰ってくることが出来た。
物間くんが気づかなければ危なかったので、ここは素直に感謝しようと思う。
｢でもさ、帰れないから出掛けようと思ってたのにどうする……？まだちょっとだけ目腫れてる。｣
彼の顔を覗き込むように言ってみると、一瞬見開いた目が見える。
｢あー！だからね？Aさんそういうことしちゃ駄目ってば。A組の癖に…ヒーロー科の癖にそんなこともわかんないの？！｣
そういうこと、と指摘されてまたまたやってしまったことに気がつく。
親しい友達にするようなスキンシップやら言動やらはしてはいけないんだ。
あれ？でも物間くんには心許しちゃってる訳だし、別にいいのかもしれない。
｢別に良いじゃん、これくらい仲良い友達にはするよ。｣
そういった瞬間に、ため息を付きながら呆れ顔を向けてくる。
｢馬鹿なの、そうなんだね？｣
これだからA組はーーなんてブツブツ言いながら首を横に振った。
もうこいつはダメだとでも言うかのように。
｢え、一緒に出かけようとしたくらいなんだから友達でしょ？違うの？｣
急に距離を詰めすぎて引かれてしまったのかと考え、真剣な顔でズイっと近づいてみる。
｢だからそういうところだって……。いいかい？君は女で僕は男なの。何らかのハプニングで接触でもしてしまったらどうするんだ！｣
一気にそう言い放ったかと思えば、私の身体を避けて進んでいく。
すれ違いざまに見えた彼の頬が少し赤かったのは気のせいだろうか。
というか言い方。どれだけ動揺しているんだ。
｢あ、待って物間くん！連絡先交換しよう！｣
はっと我に返り、駆け寄りながら声を掛ける。
｢いや君、それ今言うことじゃないでしょ？｣
間髪入れない突っ込みをする物間くんに、強引な手つきで走り書きのメモを渡す。
｢ほら……受け取って？｣
物間くんのようなタイプにはスピード勝負、ということでA組の寮に走り去ることにする。
が、そんな試みも失敗。
｢僕からA組の君に連絡することなんてないからね。｣
足を止めて振り向くと、意地悪そうに口角をあげた物間くんが寮の中に入っていく後ろ姿が見えた。
｢ちょっとは仲良くなれた気がしたんだけどなあ……。本当、面倒な奴。｣
寂しさを含んだ声が、暗闇の中に吸い込まれていった。
『物間寧人が貴方を友達追加しました』→←たらしなんかじゃない。
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癒坂しの(プロフ) - 無気力に自信が有る人さん» 面白かったと言って頂けて良かったです！私も推しくんをフるなんて心苦しかったですけどね…夢主ちゃんが推しくんに落ちちゃうといけないので;; (2022年2月7日 8時) (
レス) id: 75105f0f0c (このIDを非表示/違反報告)
癒坂しの(プロフ) - 影闇夜さん» 遅れてしまいすみません！コメントと応援ありがとうございます。これからも期待に添えられるようなものが書けたらいいなと思います。 (2022年2月7日 8時) (レス) id: 75105f0f0c (このIDを非表示/違反報告)
無気力に自信が有る人 - 男子の最推しをふってしまった……。因みに物間くんは２位です！悲しいけど面白かったです！ (2022年2月6日 1時) (レス) @page21 id: 19b8beddf0 (このIDを非表示/違反報告)
影闇夜 - 完結おめでとうございます！これからも応援してます！！ (2020年5月23日 13時) (レス) id: b6449f78e2 (このIDを非表示/違反報告)
もぺ(プロフ) - 潤さん» わ、潤さんからの告白、しかと受け取りました〜〜！わああ全然生意気なんかじゃないですよ！寧ろありがとうございます;;次回更新するときに訂正させていただきますねー！励みになるコメントをどうもありがとうございます！ (2019年12月28日 12時) (レス) id: 5098ae2b37 (このIDを非表示/違反報告)
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